2台のハコスカを展示
千葉県香取市にあるプリンスガレージかとりは、旧車を中心に稀少なクルマを数多く販売しているスペシャルショップです。オリジナルパーツや当時物の純正部品なども取り扱い、車両の買い取りやレンタルガレージも展開しています。今回は世界で人気の日産「スカイライン2000GT-Rハードトップ」と「スカイライン2000GTハードトップ」を紹介します。
ハコスカ用のFRP製外装パーツをリリース
「ホワイトが1972年式でオリジナルのKPGC10型のGT-R。シルバーがL20改を積んでいるKGC10型の2000GTハードトップのチューニングカーで、1971年式ですね」
往時にハコスカが積んでいた直列6気筒のL20型エンジンの排気量は2Lだった。展示車のシルバーのモデルに搭載しているパワーユニットは2.7Lまで排気量を拡大。吸排気の高効率化を狙って、45φのウェーバーキャブレターとタコ足マフラーを組み合わせている。
足まわりにはワタナベのホイールを奢り、車高調整機能付きサスペンションも装着。国産旧車におけるブレーキチューニングの定番アイテムとなるMK63キャリパーも取り付け、胸がすくような熱い走りを実現しているそうだ。
その一方で直列6気筒DOHC4バルブのS20型エンジンを搭載しているホワイトのKPGC10型GT-Rは各部が純正であることを大切にしている。あえて両車を展示することで、熱心な日産ファンにハコスカの楽しみ方を伝えていた。
メカニカルな部分をイジるだけではなく、プリンスガレージかとりでは、ハコスカ用のFRP製外装パーツもリリースしている。そのため、その気になればボンネット、トランク、フロントスポイラー、フロントパネル、フロントフェンダー、ライトカバー、オーバーフェンダー、リアウィング、リアアンダーパネル、カールトップカバーをFRP製にすることができる。
いまやKPGC10型GT-Rは天文学的な金額で流通している。KGC10型2000GTハードトップを購入し、エンジンやエクステリアを大々的にモディファイするのも一興だろう。とはいえ、いまでもノーマル状態をキープしているKGC10型2000GTハードトップは、もしかしたらKPGC10型GT-R以上に稀少かもしれない。いまやハコスカの愛称で知られる3代目のC10型スカイラインで、自動車趣味を満喫しようと思ったら多大なる軍資金が必要になりそうだ。
