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ランボルギーニが新型「フェノメノ」の発表を記念して特別な歴代モデルを紹介

ランボルギーニ・ヴェネーノ:6.5L V12ユニット搭載

新型「フェノメノ」発表前に特別なスーパーカーへのオマージュ

ランボルギーニは2025年8月15日にランボルギーニは米国モントレーと伊サンタガータ・ボロニェーゼで新型「フェノメノ」の公開前に、これまでのFew-Off(フューオフ:少量生産)モデルの系譜を紹介しました。2007年のレヴェントンを皮切りに、セスト・エレメント、ヴェネーノ、チェンテナリオ、シアン、そしてカウンタックLPI800-4まで生産台数を極めて限定したモデルたちです。これまでのランボルギーニの特別なFew-Offモデルについて振り返ってみましょう。

2007年:レヴェントン

ランボルギーニが2007年に発表したレヴェントンは、ブランド初の本格的なFew-Offモデルである。ステルス戦闘機を想起させるデザインに加え、スチールとカーボン強化材によるハイブリッドシャシーを採用。インストルメントパネルには3つのLCDディスプレイが配置され、これはアヴェンタドール以降の市販モデルにも継承された。クーペは20台、ロードスターは15台のみ生産され、その独創性と技術力で注目を集めた。

2010年:セスト・エレメント

2010年に登場したセスト・エレメントは、V10エンジンを搭載し、車重わずか999kg、パワーウェイトレシオ1.7kg/CVを実現。マグネシウムやパイロジックを含む先進素材を使用し、Forged Composite®という新素材も初採用。これは後のウラカン・ペルフォルマンテやレヴエルトなどに発展的に用いられている。

2013年:ヴェネーノ

2013年のヴェネーノは、アヴェンタドールをベースにしつつ、空力特性を極限まで追求した「公道用レーシングカー」だ。カーボンファイバー製モノコックと、ダッシュボードや天井に使われたカーボンスキンという新素材が特徴で、手動調整式リアウイングも初採用された。1.93kg/CVというパワーウェイトレシオも驚異的だ。

2016年:チェンテナリオ

2016年のチェンテナリオは、創業者フェルッチオ・ランボルギーニ生誕100周年を記念して製作され、770CVV12エンジンを搭載。20台のクーペと20台のロードスターが生産された。ランボルギーニ初のインフォテインメントタッチスクリーンを備え、リアホイールステアリングの初導入もトピックだ。

2019年:シアンFKP 37

2019年に同社初の電動化モデルであるシアンFKP 37が登場。V12エンジンとスーパーキャパシタを組み合わせたハイブリッドシステムを採用し、ランボルギーニの電動化戦略の第一歩となった。Y字型のフロントライトなど、後のレヴエルトにも通じるデザイン要素が初めて導入された。

2021年:カウンタックLPI 800-4

カウンタックLP500プロトタイプ50周年を記念したカウンタックLPI 800-42021年に発表。シアンのハイブリッドシステムをベースに、フォトクロミックルーフや3Dプリントのエアベントといった革新的装備を採用し、カウンタックで築き上げてきたスペックに現代の技術を融合させた。

2025年8月15日、ランボルギーニは米国モントレーと伊サンタガータ・ボロニェーゼで公開した、新作Few-Offモデル「フェノメノ」は、これらの遺産を受け継ぎつつ、ランボルギーニの未来を切り開く存在となるに違いない。

AMWノミカタ】

Few-Offモデルとは1台だけ生産されるOne-Offに対して、極少数生産される特別モデルのことを指す。ランボルギーニのFew-Offモデルはフェルッチオ・ランボルギーニ生誕100周年記念、初代カウンタック50周年記念などしばしばブランドの歴史や節目を記念して作られてきた。限定された台数で生産されるためブランドの独自性と、特別なステークホルダーたちなどへのサービス強化の役割を果たすが、やはり「技術の実験場」としての役割も大きいことがわかる。

レヴェントンでは初のスチールとカーボン強化材によるハイブリッドシャシーやLCDインパネ、シアンではスーパーキャパシタを用いたハイブリッドシステム、カウンタックLPI 800-4では3Dプリントのエアベントやフォトクロミックルーフが採用され、この技術は後の量産モデルに応用されている。新型モデル「フェノメノ」のデザインや最新技術が、今後のモデルにどのような影響を与えるのかが楽しみだ。

 

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