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ランボルギーニ“迷走の時代”が生んだディアブロベースの「プレグンダ」が約3.7億円!

214万3750ユーロ(邦貨換算約3億7646万円)で取引されたランボルギーニ「プレグンダ」(C)Courtesy of Broad Arrow

ランボルギーニの混迷期が生んだ異形

1990年代のランボルギーニは、ラインアップするモデルがディアブロのみという難しい状況におかれていました。そんな時代に新しいデザインを探るために生まれたのが、ディアブロをベースにしたコンセプトカー「プレグンダ」です。フランスのユーリエが製作し、戦闘機から着想を得たボディや、当時としては先進的な装備をもつ独自の存在でした。量産されることはありませんでしたが、その希少性と大胆な造形から、オークションでは高値で取引されるほど高い評価を受けています。今回「プレグンダ」が、ロード・アロー・オークションズがベルギーで開催した「ザウテ・コンクール・オークション」に出品されました。その誕生の背景と特徴オークションの結果を紹介します。

ザガードなども制作したディアブロベースのコンセプトカーの1台

現在でこそ「レヴエルト」「テメラリオ」「ウルス」というプロダクト・ラインナップを持ち、近い将来には第4のモデル誕生も確実視されるランボルギーニ。だが、時代を1990年代にまでさかのぼってみると、同社が生産していたモデルはV型12気筒ミッドシップの「ディアブロ」のみだったという事実がある。ちなみにランボルギーニは、1990年代中盤にはディアブロの後継車となるニューモデルの開発をスタートしている。ここで求められたのは、いかに斬新で高性能、かつひと目でランボルギーニと認識できるボディデザインを与えるかという点であった。

ディアブロのデザインは、かつてベルトーネ時代に「ミウラ」や「カウンタック」を手がけたマルチェロ・ガンディーニの描いた原案をもとに、当時ランボルギーニを傘下に収めていたクライスラーの意向が強く反映されていた。しかし、その資本関係は1993年には解消されていた。ランボルギーニはそれに代わって新たに親会社となったインドネシアのセトコ・グループのもとで、独自にニューモデルのデザインを探ることになった。その結果誕生したのが、ディアブロをベースに、イタリアのザガートや、ここで紹介するフランスのユーリエによって製作されたコンセプトカーの数々だ。

「プレグンダ」とネーミングされたユーリエのコンセプトカーが初めてその姿を現したのは、1998年のパリ・サロンでのことだった。それ以前にもザガートでは「ラプター」や「カント」といったモデルが製作されているが、プレグンダの持つアピアランスは、それらと比較しても独特な雰囲気を漂わせる。

ちなみにベースとなったディアブロは、「ZA9DE07A0KLA12005」のシャシーナンバーを持つもので、これは1998年モデルの4WDモデル「VT」であったことが、ランボルギーニのクラッシック部門であるポロ・ストリコによって確認されている。

フランスの戦闘機をインスパイアしたデザイン

ユーリエによってシャシーとエンジン、そしてトランスミッションのみの姿となったディアブロに(この時点で駆動方式はRWDとなった)、新たに組み合わされたボディは軽量なカーボンファイバー製だ。そのデザインはダイナミックな曲線を用いたクーペスタイルへと変化した。ユーリエによれば、それはフランスの戦闘機「ダッソー・ラファール」からインスピレーションを得たものだという。マットグレーのカラーもそれを意識して選ばれた。

左右のドアはもちろんシザース式である。2分割されるポリカーボネイト製のルーフを取り外すことで、オープンエアのドライブも可能だった。コンパクトなキセノン式ヘッドライトを採用し、スラントノーズの傾向を強めたフロントセクションの造形もプレグンダの特徴である。

キャビンのデザインも完全に一新されている。ダッシュボードにはマニエッティ・マレリとの共同開発による集中ディスプレイが配された。このダッシュボードやシートの表皮には、鮮やかなブルーのアルカンターラが使用されていた。サイドミラーの代わりとなるカメラやGPSナビゲーションなど、装備も当時としては先進的なものであった。

ミッドに搭載されるエンジンは、530psの最高出力を発揮する5707ccのV型12気筒DOHC48バルブである。これに5速MTを組み合わせ、0から100km/h加速では3.9秒、最高速では335km/h以上を実現するとされた。

プレグンダは結局、ワンオフのコンセプトカーのままでその役割を終えることになる。ユーリエは1999年にそれを個人へと売却した。さらに何人かのコレクターの手を経た後に、今回ブロード・アロー・オークションズがベルギーで開催した「ザウテ・コンクール・オークション」に出品されることになった。

ブロード・アロー・オークションズが提示した予想落札価格は250万~350万ユーロ(邦貨換算約4億3903万円〜6億1464万円)というものだった。最終的にそれは214万3750ユーロ(邦貨換算約3億7646万円)で新たなオーナーに売却されることになった。ランボルギーニがまさに混迷を極めていた時代に製作されたプレグンダ。その価値はこれからもさらに高まっていくことは間違いないだろう。

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