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子供の頃の誓いが半世紀後に実現! 極上個体のトヨタ「TE27 スプリンタートレノ」を手に入れたオーナーの胸熱物語

トヨタ TE27 スプリンタートレノ:当時のトヨタ市販乗用車として唯一、オーバーフェンダーが標準装備されたことも大きな話題となった

半世紀の夢を叶えたオーナーが語る「1973年TE27スプリンタートレノ」の極上旧車ライフ

7月27日、石川県小松市の日本自動車博物館で「金沢クラシックカーミーティング」が開催されました。早朝から汗ばむ陽気の中、全国から集まった旧車の中でひときわ目を引いたのが、1973年式スプリンタートレノ(TE27型)です。オーナーの古さんは、幼い頃にこのクルマに憧れ、「将来絶対に乗る! 」と心に誓った世代です。その誓いを守り続け、7年前についに夢を叶えました。走行距離は7万キロ台、エンジンも出荷時のままというオリジナルコンディションを保つこの個体は、今や非常に希少な存在です。なぜ半世紀前のクルマがここまで良い状態を維持できているのか、クルマと人をつなぐ、胸熱な物語をご紹介します。

超オリジナル度の高いTE27スプリンタートレノ
憧れ続けて手に入れた50年で7万kmの新古車!?

ここ最近は、国産旧車が集まるイベントにも昭和の終わりから平成の車両が増えてきた。そんな中、昭和のコンパクトスポーツの代表格であるTE27型カローラレビン/スプリンタートレノは、旧車らしいボディラインと2T-Gエンジンの甲高いサウンドで今も高い人気を誇る車種だ。今回は会場で発見した1973年式のスプリンタートレノを紹介する。

オーナーの古さんは、TE27が現役だった時代に幼少期を過ごした世代だ。身近なおじさんがラリーに出場していたこともあり、このクルマは憧れの存在だったという。少年だった古さんは「将来免許を取ったら、このクルマに乗るんだ! 」と心に誓った。その想いが実り、今から7年ほど前にこの一台を手に入れることとなった。

「このクルマは岡山で新車登録された個体で、自分で4オーナー目となります。これまでのオーナーの誰かが大切に保管していたようで、走行距離も7万キロ台。エンジンも出荷時のまま大きな修復を受けておらず、状態はかなり良かったです」

大衆車に前後オーバーフェンダーとDOHCを装備
レースとラリーで大活躍したTE27レビン/トレノ

TE27型カローラレビン/スプリンタートレノは、カローラやスプリンターのクーペモデルに、セリカに搭載されていたDOHC 1.6リッターの2T-G型エンジンを積んだスポーツクーペとして1972年に登場した。800kg前後という軽量な車体に115psのパワーは、当時のスポーツカーとしては十二分な 性能を誇った。当時のトヨタ市販乗用車として唯一、オーバーフェンダーが標準装備されたことも大きな話題となった。

古さんが手に入れた1973年式は、TE27型のモデルヒストリーのちょうど中間にあたる。この年からグリルの形状が変更となり、いわゆる最終型へと移行したモデルだ。

スプリンタートレノはカローラレビンと比べて販売台数が少なく、現存台数も少ない希少なモデルである。ボディシェルは共通ながら、ヘッドライト&グリル、テールランプ周辺はもちろん、ボンネットやフロントフェンダーも別形状となっており、設定されたボディカラーも異なるなど、しっかりとした差別化が図られていた。

ステアリングやシート、コンソールもオリジナル
こまめなパーツ収集を続けながら旧車ライフ満喫

ステアリングやシートはオリジナルのまま装着されており、ドアパネルには保護用のビニールが今も残っている。購入当初から状態は良好だったが、定期的なメンテナンスと予防整備を欠かさないおかげで、大きなトラブルに直面したことはないという。

とはいえ、半世紀前の車両だ。レンズ類などのパーツはすでに入手困難なものも多く、維持するためのパーツ収集は常に続けているそうだ。

足元に装着されたクロモドラホイールは、今となっては珍しい14インチの貴重品だ。サイズは6.5J×14+15で、185/60R14サイズのタイヤと組み合わされる。また、リアトランクに横一列に並ぶ金属の鋲は、かつてウイングが装着されていたときの取り付け穴の跡だという。

半世紀前のクルマを維持するには、想像を超える努力が必要だ。古さんはその努力を続けながら、旧車ライフを存分に満喫している。大変ではあるが、なんとも羨ましい旧車生活ではないか。

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