サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

自転車のスマホ保持やイヤフォン装着も青切符!? 知らなきゃ損する2026年4月導入の交通反則通告制度とは!?

軽快に走り抜ける自転車。自転車には明確な法定速度はないが、標識で速度制限がある道路では速度超過に問われ、超過速度に応じて6000円から1万2000円の反則金が科されるので注意が必要だ

スマホの「ながら運転」に反則金1万2000円
交通反則通告制度導入で自転車にも青切符が!

2026年4月から、自転車の交通違反に対して「交通反則通告制度(青切符)」が導入されます。スマホのながら運転や信号無視など、これまで見逃されがちだった違反にも高額な反則金が課されることになります。なぜ今導入されるのでしょうか? 対象年齢や具体的な罰則内容、さらにはクルマ側にも関係する「側方通過ルール」の強化など、知らないでは済まされない新ルールの詳細を解説します。

なぜいま自転車への「青切符」制度導入なのか!?事故割合が高まっているが現行制度には限界ある

2026年4月から、自転車にも交通反則通告制度が導入される。これは2024年5月17日に国会で道路交通法の改定が行われ決まったものだ。具体的にどんな罰則やルールがあるのか見ていこう。

昨今、シェアサイクルや電動キックボードの普及により車道を走る乗り物が増えている。自転車が「軽車両」として原則車道の左側を通行しなければならないというルールは道路交通法上では以前から存在していたが、そのルールが再確認・強化されたのは2007年の法改正からだ。

なぜ今ごろになってこの制度が導入されるのか。警視庁によると、2024年中に発生した自転車乗用中の死亡・重傷事故のうち、約4分の3には自転車側にも法令違反があると伝えている。今までは自転車の交通違反で検挙され、検察庁に送致されたとしても結果として不起訴となることが多く、責任追及が不十分であるという問題が指摘されていた。

これまでの刑事手続による処理は、違反者と警察双方にとって時間的・手続的な負担(取締り時の書類作成や、取調べのための出頭など)が大きいという課題があった。今回の青切符の導入により、取調べや裁判を受ける必要もなく、簡易迅速な処理と実効性のある責任追及が可能となる。

対象は16歳以上の自転車運転者! 赤切符は「悪質・危険な違反」であったときに検挙対象となる

違反者は警察官から、反則行為となる事実等が記載された「青切符」と、反則金の納付時に銀行や郵便局の窓口に持参する「納付書」が交付される。

自転車の青切符の対象となるのは、16歳以上の自転車運転者だ。16歳未満の者による違反については、これまでと変わらず指導警告が行われる。都道府県警察によっては、16歳未満の者が違反をしたときには基本的な交通ルールを記載した「自転車安全指導カード」等が交付されるため、子供が受け取った際は、家族で安全な利用についてよく話し合ってほしい。

警察では自転車の交通違反を認めた場合、基本的には現場で指導警告を行うが、交通事故の原因となるような歩行者や他の車両にとって危険性・迷惑性が高い「悪質・危険な違反」であったときは検挙を行う。

取締りの手続は大きく分けて2つある。違反自体の悪質性・危険性が高いものは検挙の対象となり、とくに重大な違反は「赤切符(刑事手続)」で、重大な事故に直結するおそれが高い反則行為は「青切符(反則金の納付)」で処理される。また、警察官の指導警告に従わず右側通行を継続するなど、あえて違反を行った場合も厳しく取り締まられる。

前科者になる「重大な違反(刑事手続)」の種類にスマホのながら運転も場合によっては赤切符!

■酒酔い運転・あおり運転(著しい交通の危険):5年以下の拘禁刑、または100万円以下の罰金
■酒気帯び運転・あおり運転(交通の危険のおそれ):3年以下の拘禁刑、または50万円以下の罰金
■スマホ等の「ながら運転」で危険を生じさせた場合:1年以下の拘禁刑、または30万円以下の罰金
■ひき逃げ(救護義務違反):1年以下の拘禁刑、または10万円以下の罰金
■その他: 飲酒検査の拒否(50万円以下の罰金)、警察官の現場指示違反(5万円以下の罰金)なども一発アウトとなる。

(※これらは反則金では済まされず、赤切符を切られて裁判・前科の対象となるもっとも重いペナルティ)

うっかりしがちな軽微違反にも高額反則金の対象
青切符ながら痛い出費となる反則トップランク!

■スマホ・携帯電話の「保持」(手に持ちながらの運転):1万2000円
■放置駐車違反:9000円〜1万2000円
■踏切への立ち入り(遮断機が下りている最中など):7000円
■速度超過(スピード違反):6000円〜1万2000円(※超過速度による)
■信号無視:6000円(※点滅信号無視は5000円)
■通行区分違反(右側通行・逆走など):6000円

(※日常的にやってしまいがちだが、クルマの違反並みに痛い出費になる)

じつは、自転車に設定される予定のこれらの反則金額は、原付バイクの反則金とほぼ同額に設定されている。これは「自転車も車両の仲間である」という国からの強いメッセージの表れと言えるだろう。

身近な「うっかり」違反もしっかり反則金の対象
反則金の期間内納付で刑事罰(前科)は免れる!

■5000円の反則金になるもの

・指定場所での一時不停止(止まれの無視)
・無灯火(夜間の無点灯)
・車間距離不保持(前の自転車やクルマとの車間距離が狭い)
・交差点での優先車妨害

■3000円の反則金になるもの

・歩道での徐行義務違反(歩行者の横を猛スピードで走り抜けるなど)
・並進禁止違反(複数台で横に並んで走る)
・自転車道を通らない(自転車道があるのに車道や歩道を走る)
(※これまでグレーゾーンだったケースも厳格に反則対象となる)

自転車は車道通行が原則だが例外的に歩道も可能
歩道通行できる場合の条件とルールを知っておく

自転車は車道通行が原則だが、普通自転車に限り、次のような例外的な条件下では歩道を通行することができる。

(1)道路標識や道路標示で、歩道を通行することができるとされているとき。
(2)13歳未満の子供、70歳以上の高齢者、または一定の身体障害を有する方が運転するとき。
(3)道路工事や連続した駐車車両があるため、車道の左側を通行することが難しいときや、著しく自動車の交通量が多く車道の幅が狭いなど、車道を通行すると事故の危険があり、歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき。

ただし、歩道を通行する際は、歩道の中央から車道寄りの部分を「徐行(直ちに停止できる速度)」しなければならない。また、普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならないという厳格なルールがある。

クルマ側にも新たな側方通過ルールの強化と罰則追加。自転車側もクルマ側も「知らない」で済まされない!

今回の改正では、自動車側のルールも強化される。2026年4月から、クルマが自転車や電動キックボードを追い越す際、接触の危険がない「十分な側方間隔」を取る必要がある。

この十分な間隔とは、自転車が自動車を認識している場合で1m以上、認識していない場合は1.5m以上と定められている。両者の間にこの十分な間隔がとれない場合は、クルマ側は自転車等との間隔に応じた安全な速度まで減速する義務が課される。

もしクルマ側がこの間隔を保てず、安全な速度まで減速しなかった場合は、「側方通過時の間隔保持義務違反」などに問われ、クルマの運転手に対しても反則金や違反点数が科されることになる。

また、追い抜かれる自転車の側にも、できる限り道路の左端に寄る義務が課される。

自転車に乗る人も、クルマを運転する人も、「知らない」では済まされない時代がやってくる。いまからしっかりと新しい交通ルールを覚えておこう。

出典元&問い合わせ先:警視庁

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/cycle_kaisei.html

モバイルバージョンを終了