ハワイアン仕様にリフトアップされたトヨタ ヴェルファイア
高級ミニバンの象徴であるトヨタ「ヴェルファイア」を、あえてサーフ仕様へと大胆に転換したカスタマイズ事例をご紹介します。もし純正で存在したらという発想から生まれた1台は、クローム部分の排除やチッピング塗装でラフな印象へ振り切り、アップサスとオフロードタイヤで遊びの幅を拡張しました。自由な発想が新しいミニバン像を描き出します。
クロームパーツを排除してチッピング塗装を施したエクステリア
トヨタがサーフ仕様のトヨタ ヴェルファイアを本気で作ったらどうなるか。そんな発想を起点にこの1台は生まれた。手がけたのは、オーナーのオレカルさんだ。VIPでもユーロでもスポーツでもない、新たなジャンルとして打ち出したのがハワイアン サーフアドベンチャーである。既存の枠に収まらない自由な発想で、ラグジュアリーミニバンをまったく別の表情へと再構築している。
まずエクステリアで目を引くのは、徹底したクロームパーツの排除だ。純正が持つきらびやかな高級感をあえて削ぎ落とし、各部にマットブラックのチッピング塗装を採用することで、ラフでタフな印象へとシフトしている。これによりヴェルファイア特有の高級感はUS仕様へと大胆に変換され、まるで海外のビーチを走るコマーシャルバンのような雰囲気をまとった。
足元のセッティングにも抜かりはない。エスペリア製のアップサスで車高をリフトアップし、組み合わせるのはゴツゴツとしたオフロード系タイヤだ。オンロード主体のミニバンとは思えないスタンスを手に入れ、視覚的なインパクトと実用性の両立を実現している。砂浜や未舗装路へとそのまま乗り入れていけそうな、遊びの余白を感じさせる仕上がりである。
流用パーツや塗装の工夫でコストを抑えつつ世界観を表現
さらに注目すべきはディテールへのこだわりだ。リアのアンダー部分にはヒッチメンバーを装備し、アクティビティへの対応力を強化した。バンパーサイドにはBMW「ミニ」用のマーカーを流用するなど、さりげないUSテイストをプラスしている。
加えてイエローカラーのヘッドライトがアクセントとなり、ハワイアンカルチャーを感じさせる個性的なフロントフェイスを演出する。ノーズブラはアウディ「A6」用を投入し、フロントのナンバーベースもスムージングした。こうした小技の積み重ねが、全体の完成度を引き上げている。
そして見逃せないのが、この大幅なイメージチェンジにもかかわらず、比較的リーズナブルなコストで実現されている点だ。派手なワンオフパーツやフルエアロに頼らず、既存パーツの流用や塗装の工夫によって世界観を作り込んでいる。アイデア次第でクルマは大きく変わるという、カスタムの面白さを体現した1台といえるだろう。
ラグジュアリーな装いを脱ぎ捨て、遊びのフィールドへと足を踏み入れたヴェルファイア。新たな可能性を切り拓いたこのサーフスタイルは、これからのミニバンカスタムに新しい選択肢をもたらす存在になりそうだ。
