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23万キロオーバーのマツダ「ロードスター」を車検に出してみた! 30万で購入したクルマに35万円の車検代は普通ですか?

西川氏のロードスター

ジムカーナなどモータースポーツもエンジョイ中

クルマを所有していたら避けて通れない「車検」

 クルマを所有していると必ずやってくるもののなかでも、車検は2年に1度の大イベントと言えます。筆者のマツダNB型「ロードスター」にも、車検の時期がやってきました。最初はこれくらいかなと想定していても、それ以上に金額が掛かってしまった……そんなことも車検あるあるですが、果たして筆者のロードスター、今回の車検はいかに。

今回のメインメニューはブッシュ交換

 筆者のロードスターは2001年式、23万kmオーバーの個体。本音はお金をかけてバリっとフルレストアしたいところですが、駆け出しの若手自動車ライターの収入ではそうもいきません。ですので、ちょっとずつちょっとずつレストアをしながら維持しているという現状です。

 そんななか、今回は少し奮発して通常の車検作業にプラスして、レストアメニューとしてブッシュ交換をすることにしました。NBロードスターのサスペンションは前後ダブルウィッシュボーンで、交換するブッシュはなんと22個。ブッシュの部品代だけで6万5000円ほどかかります。

 そしてブッシュ交換と同時に、リアナックルにトーコンキャンセラーブッシュを装着しました。これにより、荷重がかかった際にトーインとなる設定をキャンセルすることができます。こちらのブッシュは送料込みで8030円でした。そのほか、減っていたブレーキローターとリアのパッドも交換。ローターはブレンボの純正同等品をチョイスし前後セットで約3万円、パッドは以前から使っているスポーツタイプのもので、リアだけで約1万5000円でした。

やはり想定よりもかかってしまうのが車検

 部品も揃い、あとはいつもお世話になっている工場にお願いするだけ! ということで部品とマイカーを工場へ持ち込みました。ブッシュ交換で時間がかかることは事前に分かっていたので、余裕をもって入庫させたのです。

 しかし、予定通りにいかないのが旧車の車検というもの。ブッシュ交換のためにアーム類を取り外すと、リアのロアアーム(片側)のブッシュ圧入部分が錆びており、再使用が困難であることが発覚。中古のアームを手配することになりました。こういったときに程度のいい中古部品がネットオークションなどですぐに見つかるのは、ロードスターのいいところのひとつ。また、タイロッドエンドのボールジョイントダストブーツが破けているのも発見され、こちらも当初の想定外の出費となってしまいました。

これで安心かと思ったのも束の間……

 足まわりの問題点が洗い出され、ひと安心して1週間ほど経過したある日。工場から電話が。その内容は「チェック走行をしていたらクラッチが切れなくなった」とのこと。クラッチが減っている感触はなかったため、おそらくマスターシリンダーかレリーズシリンダーに問題があると推測。こちらは新品交換するか悩みましたが、両方ともオーバーホールキットにて対策することに。

 また、クラッチラインは工場にあったステンメッシュのものに変更してもらい、よりグレードアップする形となりました。

 開けてみなければ分からなかったアームやクラッチ関係のトラブルにより、当初想定していた金額よりも嵩んでしまう結果に。今回記事を書くために恐る恐る計算してみたところ、部品代や工賃を合わせると35万円ほどの出費となりました。このロードスター、学生時代に30万円で購入したのですが、気がついたら購入金額よりも高い車検代になっているとは……。仕事を頑張ろうと思った次第でございます。

ブッシュ交換の効果はアリ

 こうして車検が無事に終了し、戻ってきたロードスターは快調そのもの。とくにブッシュ交換は高価でしたが、やってよかったと実感。サーキット走行を考えて、サスペンションをハードなものに交換しているため「ものすごく乗り心地がよくなった!」というわけではありませんが、初期入力が穏やかになったような、全体的に角が取れたような感触です。

 また、車検後にジムカーナ走行をしたのですが、ここではトーコンキャンセラーの効果を実感しました。以前はスライドしてから、ある程度のスライドアングルまで流れてしまうような感覚だったのですが、今度はカウンターステアにダイレクトに反応してくれる感覚です。浅いアングルでのスライドコントロールがしやすくなり、俗に言う「速いドリフト」がしやすくなった印象になりました。(筆者の腕では百発百中で決められるわけではありませんが……)

 23万kmを超えたロードスターですが、これからもちょっとずつリフレッシュをしながら、走りも楽しんでいきます!

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