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アジアンタイヤは「安いから買う」から「安くていいものを選ぶ」時代に! ドリフトにワークス参戦する「GOODRIDE」とは

GOODRIDEのタイヤ

ホイールメーカーのRAYSが全面協力し、すべてのタイヤに同社のホイールがセットされていた

中国でシェアナンバー1タイヤメーカー「中策ゴム」のタイヤブランド

皆さんは「GOODRIDE(グッドライド)」というタイヤブランドをご存じだろうか? 近年、勢いを増しているアジアンタイヤのひとつであり、製造は中国で50年以上の歴史を持ち、シェアNo.1のメーカー「中策(チャオヤン)ゴム」。乗用車用だけでなく、バイクやトラック、重機や農耕機用までラインアップされ、世界タイヤメーカーランキングでもつねにトップ10に入るビッグメーカーなのだ。

タイヤ供給だけでなく2ワークス体制でドリフト競技にも挑戦

GOODRIDEは日本市場における地位向上とシェア拡大を狙い、カーイベントに積極的に参加。さらには「市販タイヤの性能が極限で試される」ドリフト競技に2016年から参入している。2018年からはGOODRIDEチームとしてワークス参戦も果たし、スカラシップ制度を設けるなど競技を盛り上げるとともに、参加者の支援も続けている。

その地道な努力の結果、アジアン系タイヤがドリフト競技に数多く参入するなかでシェア率は年々高まっており、「グリップ力/コントロール性/耐摩耗性などドリフトに求められるトータルバランスを兼ね備えている」と評判も高まっている。最近ではサーキットのタイムアタック競技でもGOODRIDEユーザーが増えており、グリップ/ドリフト両ユーザーから熱い視線が投げかけられているホットなタイヤであることは疑う余地がない。

若者にクルマへ興味を持ってもらうため若手ドライバーを積極登用

「ドリフトには若手ドライバーを積極的に採用しています。その理由はふたつあり、ひとつは若者のクルマ離れが騒がれる今、同年代のドライバーを採用して興味をもってもらうこと。もうひとつは若手の育成を進めることで、クルマ業界を活性化できればと考えています。もちろん、彼らが活躍してくれればPRの面でも言うことなしです」と、担当者は語る。

初出展となる「大阪オートメッセ(OAM)2023」には、FDJ(フォーミュラ・ドリフ・トジャパン)の2023年シリーズを戦う最新ワークスマシン新型日産「フェアレディZ」を展示。ドライバーにはベテランの日比野哲也選手を起用する。パンデムの迫力あるワイドボディキットをまとい、鮮やかな新色のマックイエローが眩しいRAYSグラムライツ57DRをインストールするなど、カスタマイズされたRZ34は人気の的だった。

最新ハイパフォーマンスタイヤ「SPORT RSII」を披露

また、ドリフト用タイヤとして高い人気を誇る同社のハイパフォーマンスタイヤ「SPORT RS」の後継モデルとなる「SPORT RSII」をジャパンプレミアした。左右非対称のトレッドパターンこそSPORT RSに近しいが、新型半ホットメルト処方を採用したことで、瞬時にグリップ力を最大限発揮できる適温まで上昇。低速時はゴムの柔軟性と摩擦力向上によるグリップ力アップ、高速時は摩擦力に影響のあるトレッド面へのダスト付着を回避して高いグリップ力を確保する。

これにより、優れたどのような瞬間でも性能を引き出せるようになった。近年、タイヤ開発競争が過熱しているドリフト界で勝ち抜くためのバージョンアップというわけだ。

発売は2023年の3月中を予定している。サイズはグリップ、ドリフトの主力サイズである235/40R18、265/35R18、285/35R18からスタートし、順次ラインアップを拡大していくことが決まっている。

アジアンタイヤながら日本市場で本格的に活動する数少ないメーカー

これまで、数多くのアジアンタイヤが日本に上陸し、ドリフト競技を通じて認知度向上(広告宣伝)を図ってきた。GOODRIDEも同様の流れを歩んでいるが、近年は前述したように自社でドリフトチームを設立し、大規模なカーイベントにメーカーとして参加するなど、他社と比べると積極的かつ大規模な活動が目立つ。日本法人が設立されてからまだ7年。知名度、販売店の数はこれからという状況だが、このままの流れが継続できれば、認知度はグッと高まるのではないだろうか。

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アジアンタイヤは「安いから買う」ではなく、「安くていいものを選ぶ」時代に。ベストな選択のなかにGOODRIDEを加えてみてはいかがだろうか? 中国ナンバー1タイヤの実力は決して侮れないはずだ。

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