サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

ミラーだけで170万円! シャンパンゴールドに桜色のルーフがおしゃれなシボレー「インパラ」こだわりポイントとは?

アメリカで買い付けてきて、コツコツとレストアして仕上げてきた「インパラ」

金色のローライダー仕様

2023年も幅広いジャンルのカスタムカーが勢揃いし、カーマニアを楽しませてくれた大阪オートメッセ(OAM)。その会場内で特別な輝きを放つシャンパーゴールドのアメ車を発見。そのクルマはローライダー仕様のシボレー「インパラ」。ご覧の通り芸術的なアート感を漂わす1台に仕上がっていた。実はこのクルマのオーナーは、先日AMWで紹介した福岡仕様の街道レーサーを所有する寿し門司・門司知治さんの愛車だった。

北米まで買付に行って探しだした個体

街道レーサーも好きだけど、昔からアメ車も大好きだったと話す門司知治さん。このシボレー・インパラは1958年式のファーストモデルであり、シボレー創立50周年を記念して登場。インパラは、アメ車の傑作と言われるシボレー・ベルエアの最上級グレードに位置づけられたことでも知られている。

そのファーストモデルでは、2ドアハードトップスポーツクーペと2ドアコンバーチブルの2つのグレードを設定。後に4ドアも登場するが、アメ車ファンの間では、特別なクルマとして2ドアモデルの人気が高く、市場ではベース車で1000万円オーバーで取引されている。

門司知治さんは、どうしても2ドアスポーツクーペをベースに憧れのローライダーに乗りたくて、高騰している国内市場をあきらめてアメリカに渡って買い付け。現地の友人を頼って、ガレージ奥に眠っていた1958年式2ドアハードトップスポーツクーペを偶然見つけて購入交渉。かなり傷みが激しく、貴重な純正部品も一部外された状態だったが、なんとか修復可能という判断で購入を決意した。

購入後にいろいろと調べてみると、純正部品の欠品パーツが多数あることが判明。そこで、帰国前にカリフォルニアで開催されているお宝ガラクタ市「ポモナスワップミート」に参加。さすがにアメリカのクルマ好きが集まる有名イベントだけあって、レアな当時物パーツを見つけ出し、現場で価格交渉、純正部品を含めた数多くの貴重なパーツ入手に成功した。

桜色のルーフには理由が

クルマと部品が日本に届いてからは、レストアがスタート。手に入らない純正部品を丁寧に磨き、朽ちたボディを地道に修復。オリジナルカラーは薄いブルーにホワイトルーフの組み合わせだったが、あまり好みではなかったので、ローライダー仕様らしくラメ入りのシャンパンゴールドに桜色の薄ピンクツートン仕上げにした。

門司さんの話では、最近のローライダーの流行は単色にするケースが多いが、外装は当時のカラーコーディネイトにこだわりたかったので、あえてツートンを選んだというこだった。

また、桜色の薄ピンク仕様のルーフについては、内装色に合わせてのコーディネイトだった。実はこの薄ピンクの内装は純正色で、シートやドアパネル、内張やダッシュボードを含めて微妙に色あいに変化を加えてお洒落に仕上げたモデルだった。この内装も綺麗に全修復しルーフトップも合わせてコーディネイトしたというわけだ。

細部のパーツにまでこだわる

こだわりをあげたらキリがないが、あらゆるツテを使って探しまくって購入したのがミラーということ。このミラー、驚くことに購入価格は170万円だったという。一体どんなミラーか訊ねてみた。

「昔のアメリカンポリス車両が付けていた物で、ミラーだけでなく、スポットライトと一体式になっている珍しいパーツなんです。めったに市場に出てこない物なので、買える時に購入しないと後悔するので、大切にしていたEGシビックを売りに出してミラー購入代金にしました」

それにしてもミラー2個で170万円とは、カスタムの世界の奥深さを物語っている。

カスタムについては現在も進めていて、小径サイズのホワイトリボンタイヤと組み合わせて履かせているホイールは、ローライダー憧れのオールゴールドのゼニスワイヤートリコロール。サスペンションはイベント用にスタイルだけ決めたもので、もうすぐハイドロ仕様にする予定とか。

今後の予定はハイドロ仕様

仲間達からは貴重なオリジナルボディ車なので、大幅なボディ加工を加えるハイドロ仕様はやめた方が良いといわれているそうだが、ローライダー仕様であればハイドロは当たり前。ということで、貴重なクルマでもあってもココは自分のスタイルを貫くという。

現在、エンジンはしっかり掛かるが、ここも魅せる仕様として作り込んでいく予定。おそらく、ローライダー仕様らしくメッキパーツをふんだに使った仕上げになるはずだ。少し乗ってみたそうだが、5.7リッターV8エンジンの燃費の悪さは相当なものらしい。リッターあたりの走行距離はわずか1.5km程度、タンク容量が80Lなのでロングツーリングは絶対に無理なクルマであるという。

最終的な仕上げについては、外観は当時の仕様をそのままに、ローライダーらしく魅せる仕様とし、内装に関してはデジタル装備を厳選装着して、ハイテクな車内を作り出したいそうだ。

「ニュースタイルのローライダーとして、ギャップを楽しめる仕様のインパラがあったら面白いでしょ!!」

AMWでは、門司知治さんのインパラの進化に今後も注目していきたい。ひょっとすると、来年の大阪オートメッセでお披露目される!?

モバイルバージョンを終了