サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

超貴重な51年式VW「ビートル」を大胆レーシーカスタム! さらにターボ化して「日本に馬鹿野郎がいたか」といわれることが目標です

1938年~1953年までのVWタイプ1はリアウインドウが2分割されたスタイルで「スプリット・ウインドウ」と呼ばれる

ストリートVWsジャンボリーでベスト・オブ・ショーを獲得

クラシック・フォルクスワーゲン(以下VW)の日本最大級のイベント「ストリートVWsジャンボリー」が2023年6月4日に千葉県のフェスティバルウォーク蘇我で開催され、全国から多彩なVWが集結。「タイプ1」(ビートル)や「タイプ2」(ワーゲンバス)など、ボディタイプもスタイルも多彩なVWの中から、今回は貴重なヴィンテージビートルを自分のイメージでカスタムしたオーナーを紹介しよう。

新しいものと古いものの融合をテーマにレーシーなカスタム

ストリートVWsジャンボリーでベスト・オブ・ショーを受賞した、1951年式VWタイプ1、通称ビートル。第二次大戦後VWが市販されるようになった最初期のモデルで、リアウインドウが2分割されていることから「スプリットウインドウ」と呼ばれる、今や世界的に貴重な個体だ。

広島県の谷 広幸さんは、これまでもビートルのカスタムを楽しんできたそうだが、5年ほど前に購入したこの1951年式はそれまでの方向性とはまた違ったコンセプトでカスタムを施したという。

「レーシーな感じが好きなのと、新しいものと古いものの融合を今回やってみようかなと思って。たまたまこのクルマが手に入って、これでやりたいってことで、いろんなものを集めて僕がこういうカタチにしたいっていうものを、広島のPROFITっていうショップさんに全部押し付けて、それを忠実にやってもらったというか、なんか凄いわがままを聞いてもらいました(笑)」

機能性とともに美しさにもこだわる

もともとはほぼノーマルだったという1951年式をもとに、コンセプトのイメージを実現するために、さまざまな部分に手が加えられている。車高は低められ、内装はほぼストリップしロールケージでボディを補強、エンジンを2.1LにアップしてキャブレターはWEBER 48IDAを装着しポルシェファンも搭載。足まわりにはビルシュタインをセットしている。

ここにレカロのバケットシート、オートメーターのスポーツコンプ2タコメーターなどが組み合わされるほか、各部が現代的にアップデートされている。見るからにレーシーな仕上がりとなっているが、ロックフォードのアンプなどオーディオも装着されるなど、じつは普段乗り用として製作されているのだ。そして、さらなるこだわりもあるようだ。

「極力、配線を見せないようにしているんですよ、そのために全部引き直しました。(製作時に)美しさを追求してもらっています。だから多分、どこもすごいスッキリしてると思うんですよ。ピンストライプも20代のSOLLAって子に描いてもらってるんですけど、広島ですごい頑張ってる子で、その美しさはすごいなと思うんです。彼が高校生の時に初めて個展を開いて、それを見てからずっと僕のクルマは彼にお願いしているんですよ」

さらに今後はタービンを追加予定

レーシーさと古さと新しさ、そして美しさも追求している谷さんのビートル。じつは仕上がったばかりでエンジンはまだ慣らしの状態だというが、このイベントの少し前に知り合いに誘われてドラッグレースに参加したのだという。慣らし中なのであまり踏むつもりはなかったそうだが、グリッドに並んでみると興奮して思い切り踏んでしまったのだとか。そんな谷さん、さらにこのスプリット・ウインドウに手を入れる予定もあるようだ。

「ターボを積みたいと思っていて、装着するタービンももう決まっているんです。それが凄い楽しみなんですよ。日本にこんな馬鹿野郎がいたか、というぐらいのをやりたいんですよ」

モバイルバージョンを終了