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「チャレスト」や「911GT3」などを乗り継いだオーナーが、なぜフェラーリ「328GTB」をいまさら?「美しくて楽しく走れる」からでした

その美しいスタイルで、スーパーカーブームを経験したオジサン世代をいまなお魅了する

セントラルサーキットで開催されたチャオイタリア2023

2023年10月22日(日)に兵庫県のセントラルサーキットで開催された「Ciao Italia 2023」はイタリア車限定のサーキットイベント。定番ヒストリックカーから最新のスーパーカーまで、年式もメイクスも多様なモデル187台がエントリーした一大イベントの会場から、気になるクルマのオーナーにお話を伺ってみました。

現在も数多くのファンを獲得するフェラーリ 328GTB/GTS

歴代フェラーリの中で「最も美しい」と評されるモデルはいくつかあるが、1985年にデビューしたフェラーリ「328GTB/GTS」もそのひとつだ。そのスタイリングを手がけたのは、イタリアンカロッツェリアの雄であるピニンファリーナに在籍していたレオナルド・フィオラヴァンティ。彼がデザインした先代モデル、「308」シリーズのイメージをうまく受け継ぎながら、優美さと力強さを加味していた。

フィオラヴァンティが描いた流麗なプロポーションがあまりにもカッコイイので、328GTB/GTSは現在も数多くのファンを獲得しており、いまでも新たなオーナーを生み出し続けている。会場でお見かけしたKTさん(62歳)も2023年になってから1987年式の328GTBが納車された新規ユーザーで、9月の終わり頃に迎え入れたのだという。

「縁あって328GTSの本国仕様に試乗させてもらう機会があり、それ以降、328のことが気になってしまったんですよ。それで、自分で買うなら328GTBの前期型、イタリア仕様がいいな、と思い、ずっと狙っていました」

フェラーリの輸入販売を得意としているスペシャルショップを通じてゲットできた前期型の328GTBは3年車検モノで、当然のことながら内外装とも程度は極上。筆者がこれまで拝見した328GTBの中で一番キレイな個体だった。

じつは、KTさんにとって328GTBが初のフェラーリではなく、以前、1999年式の赤い「360モデナ」、2004年式の「チャレンジストラダーレ」に乗っていたが、15年前に全部手放し、それ以来の跳ね馬として328GTBを買ったのである。ポルシェの愛好家としての顔もあり、そっち方面については、このように話してくれた。

「もう随分昔の話になりますが、20代の頃にポルシェ911カレラの3.2Lに乗っていたことがあり、その後、991型911GT3の左ハンドル、MT仕様の後期型やケイマンGT4を購入しました。911GT3は、速すぎてアクセルを踏めないクルマなんですよ。そういったこともあって、美しくて楽しく走れる328GTBを買ってみたわけです」

珠玉のラインアップを揃える

KTさんは基本的にイタリア車が大好きで、現在はアルファ ロメオの現行「ジュリア GTAm」と往年の「スパイダー デュエット」を所有している。他にもアバルト「アセットコルサ」やブルーアブダビの「カブリオイタリア」などに乗った後に、いまはアバルト「695セッタンタ アニヴェルサリオ」を愛用。そして、10年以上ランチア「デルタ」でレースを楽しんでおり、8Vから16Vへと乗り継ぎ、エボに関しては5台ぐらい買ったそうだ。

この日のCiao Italia2023では、トランポに積んできた1994年式のデルタ エボ2でレースに出走していた。街乗り用で赤いエボのノーマルも大切にしているそうで、こちらは累計走行距離がまだ5万km弱程度とのことだった。

「とにかく美しいクルマが好きなんです。まだ納車されたばかりなので、これからたくさん走って、いろんなエピソードを作っていきます。ラゲッジスペースにゴルフバッグが載るので、ゴルフにも行ってみたいですね」

サーキット専用のデルタを所有し、アルファ ロメオもアバルトも珠玉のラインアップを揃えているKTさんは、328GTBを増車したことで、さらに充実したイタリアンカーライフを満喫していくことになるだろう。

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