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懐かしのスズキ「フロンテクーペ」を完全再生! エンドレス創業者へのメモリアルとして製作した渾身の1台でした

どのアングルから見ても美しいボディは、これまで以上に鈑金と塗装にこだわり、自社にて仕上げたのだという

エンドレスのクラシックカー再生技術に注目

国内有数のチューニングパーツメーカーとしても知られるエンドレス。2024年1月12日~14日に開催された東京オートサロン2024では、ファンの期待に応え、旧車のスズキ「フロンテクーペ」のフルレストア車両を展示しました。

ファンの期待に応えて旧車を展示

東京オートサロンが1983年に東京エキサイティングカーショーとしてスタートした当初はチューニング・ドレスアップショップの出展がメインだったが、1990年代後半から自動車メーカーも大々的にブースを展開。昨今は、ハイクオリティなコンセプトカー、独創的なチューニングカーおよびドレスアップカーの共演を楽しめるようになっている。

今回も名の知れた出展者たちがワクワクドキドキできるクルマを披露したが、ブレーキシステムのトップブランドであり、国内有数のチューニングパーツメーカーとしても知られるエンドレスではファンの期待に応え、恒例となっているレストア旧車を展示。

自社パーツを装着した最新モデルを披露しつつ、細部に至るまでキレイに仕上げた国内外のクラシックカーも展示する、というのが、近年のエンドレスブースにおける定番なのだ。過去7年の展示車両は下記の通り。

・2023年
マツダ「ファミリア セダン」、ホンダ「Z」および「N360」の3台
・2022年
オースティン「ミニクーパー S」、ホンダ「シビック RS」の2台
・2020年
日野「ルノー 4CV」、フィアット「ヌォーヴァ 500」、ダットサン「フェアレディ 1500」、日産「シルビア」の4台
・2019年
日産「チェリー X1-R」、MG 「ミジェット」、ローバー「ミニ」、フォルクスワーゲン「カルマンギア」の4台
・2018年
日野コンテッサ「1300クーペ」、モーリス「マイナー 1000トラベラー」の2台
・2017年
日産「プリンス スカイライン」

そのような実績があるため、エンドレスのブースを必ずチェックする自動車趣味人が多く、今年の主役であったスズキ フロンテクーペも大いに注目された。

亡き会長への感謝とカーベキューの導入

「過去にホンダ ZやN360を仕上げたことがあるので初の軽自動車というわけではないのですが、2ストロークエンジンの軽自動車を手がけたことはないので、そういった観点では今回が初ということになります。2023年の夏前から作業を開始し、2024年1月に入って完成しました」

そのように話してくれたエンドレスのスタッフによると、ボディレストア時に車体を回転させてラクラク作業できるカーベキューを2023年に導入したらしく、より鈑金と塗装にこだわって自社にて仕上げたそうだ。

何ゆえにフロンテクーペなのか? ということについても伺ってみたら、このように話してくれた。

「エンドレスの創業者である花里 功会長が2023年に亡くなりましたが、会長は若い頃にフロンテクーペのレーシングカーを造って、筑波サーキットなどでレースをやっていました。そういったこともあり、今回展示したクラシックカーは花里 功会長のメモリアルとして製作したという側面もあります」

今はなき会長への感謝とカーベキューの導入という、ふたつの要素がプラスされたことで、東京オートサロン2024で披露されたフロンテクーペには魂が宿っていた。エンドレスのクラシックカー再生技術がさらなる高みへ到達したということなので、来年の展示にも期待したいと思う。

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