ネオクラの名匠が現行モデルのGR86で魅せる新境地
トヨタ「GR86」は若者も手が届きやすい本格FRスポーツカーとして熱い人気を集め、パワートレインからボディパーツに至るまで、すでにアフターマーケットも飽和しているかのように見えます。そこへ新たに参入するのが、「マークII」など平成初期のネオクラシックカーを手がけるレイテックオートワークス。独自のこだわりと技術が詰まったGR86パーツを見ていきましょう。
オリジナルアイテムは2025年夏ごろに正式リリース予定
2025年2月7日~9日にインテックス大阪で開催された大阪オートメッセ2025(OAM)。ネオクラ系を得意とするレイテックオートワークスは、2024年に続きトヨタ81系「マークII」を展示して熱視線を浴びたが、今回は新たなチャレンジとなる「隠し球」も存在した。
それがレイテックとして初めて手がける現行モデルで、ベースとして選んだのは定番中の定番であるトヨタ「GR86」だ。デビュー直後から全国の有名プロショップが開発に着手しており、今からチューニングを始めるのはいささか出遅れた感が否めない。新たな素材にGR86を選んだ理由を南出代表に聞いてみた。
きっかけは至って単純で「自分が付けたいエアロを自分で作りたかった」から。昔からデザインするのが好きでCADも扱えるため、オリジナル品を製作するハードルは決して高くない。さらにドライカーボンや金属パーツを自社で生産できる体制も整っており、2024年の展示車にもオリジナルのリップスポイラーなどが装着されていた。
GR86は大阪オートメッセ2025に間に合わせるため急ピッチで、かつデザインにもクオリティにも妥協することなく完成にこぎ着け、2025年夏ごろの正式リリースを予定しており、すでにオーダーを受付中とのことだ。
車速に連動した可変式リアウイングに注目が集まった
フロント/サイド/リアのエアロは直線を多用したエッジの効いたデザインで、アグレッシブな雰囲気を醸し出しながら低く構えたスタイリングを強調する。そしてエンジンルームの熱を効果的に外へ放出しつつ、大幅な軽量化を実現するボンネットはドライカーボン製。
会場でもっともギャラリーを沸かせたのは、モダナチュラとコラボしたリアウイングだ。まだプロトタイプで発売はもう少し先になるそうだが、他に類を見ない車速に連動した可変式となっている。設定したスピードに達してウイングが上がったときはもちろん、低速時や停車しているときのスタイルもスマートでカッコいい。
Z.S.S.とコラボした車高調も開発
フロントフェンダーもデザイン的に凝っている。ダクト付きでそこそこワイドに見えるが、じつは純正と1cmしか変わっていないそうだ。しかもリアフェンダーは完全にノーマル。そこに収まるホイールはボルクレーシング TE37サーガSプラスの10J×18+44で、タイヤは前後ともにアドバン A052の265/35-18を履く。足まわりはGX81などでも実績のある、Z.S.S.とコラボレーションした車高調だ。こちらも正式な発売に向けて価格などを調整中。
なお今後はワイドボディのキットも開発する予定で、南出代表は「そちらも期待していて下さい」と語る。お家芸であるネオクラ系カスタムに続く、レイテックオートワークスの新境地。GR86にエアロ装着を考えているオーナーは要チェックだ。
