三菱を代表する軽自動車といえば⋯
三菱自動車が初めて製造した軽自動車「ミニカ」。発売を開始した1962年から販売終了となる2011年まで、8世代に渡って49年間も生産された三菱を代表する軽自動車です。ハッチバックスタイルを基本デザインとしながら、世代を重ねるごとに2ドア、3ドア、5ドアをラインアップ。さらに、「スキッパー」「エコノ」「マリエ」などさまざまな仕様車が用意して、ひとつの時代を築き上げた人気車種でした。
旧車の魅力を教えてくれた1980年代のミニカ
2024年11月10日に愛媛県四国中央市川之江栄町の商店街駐車場で開催された第13回U-550旧軽自動車ミーティングに家族で楽しそうに参加していたのが、鎌倉さんファミリーだ。乗っていたのは1981年式の三菱「ミニカ」のデラックスバンで、「ミニカ」としては4代目にあたる車種だ。
「高知のとある旧車のオーナーズクラブが活動しているのですが、そこに参加している方の古いクルマを見て興味を持つようになりました。私も若いときに旧車を乗っていたのですが、その方々と知り合ったころはすでに手放していて、ドリフトに夢中でした。旧車はカッコいいけど、維持するのが大変そうでしょ? でも、やっぱり乗りたい。軽自動車だったら、ちょっとはハードルが下がるかな? と思って購入したのが、このミニカでした」
この愛車を手に入れたのは、今から20年ほど前。じつはこのミニカを発端にさまざまな旧車に手を広げるきっかけとなった、大切な1台なのだ。
「ハコスカ、ケンメリ、サメブル、210型サニーと、旧車が増えてしまいました。でも、手放すことなく一番長く所有しているのはこのミニカなんですよ」
店名まで残されていた、完全なる商用バン
鎌倉さんは、愛媛県四国中央市で「オートサービスKamakura」というカーショップを経営している。メインで取り扱っているのは日産「シルビア」や「180SX」といったドリフト車だが、鎌倉さん自身の興味もあることから少しずつ旧車の扱いも増えているそうだ。
そんなプロショップのオーナーだけに、愛車であるミニカも修理やカスタマイズを施し、イベントにも参加するなど旧車生活を楽しんでいるのだ。
入手した当初のミニカはフルノーマル状態。使用していた店名がボディに書かれていたことが物語るように、完全に業務用として使用されていた個体。それを鎌倉さんの手によって、現在はご覧のような仕様になっている。
「古いクルマは、当時ならではの内外装のデザインやメーターの並び、ウインカーの音、匂いなど、その雰囲気すべてが好きですね。しかも、手を入れることで調子がよくなったり、カッコよくなったりと変わっていくのがいいんですよ」
ドリフトにはドリフトならではの魅力がある。しかし、それとは別次元の面白さが旧車の魅力だと、鎌倉さんは教えてくれた。その旧車の面白さたるや、一体どれほどのものなのか? AMW読者も一度、足を踏み入れてみては?
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)
