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ダイハツ「コペンGRスポーツ」でデイラリーに挑む! じつはかつて本格ラリーに参戦してきたコンビでした

ダイハツ コペンGRスポーツ:山崎幸一/小林日出一組は、古くからのラリーコンビであるという大ベテラン

コペンGRスポーツでデイラリーに挑む

初心者でも手軽に参加できるJAF公認のモータースポーツ競技、デイラリー。その関東シリーズ第2戦の「パープルラリーがまツアー2025」が2025年4月20日に茨城県筑波山で開催されました。ここに参加していたダイハツがGRと共同で開発したスポーティな乗り味のダイハツ「コペンGRスポーツ 」に注目しました。

“愛車で走る楽しみ”を呼び覚ますデイラリー

昔々となるぐらいですが、かつて日産「フェアレディZ」が全日本ラリー選手権で神岡政夫選手をチャンピオンに導くクルマとなったこともありました。ですが日本ではスポーツカーのラリー競技参加は希少ともいえるほど珍しいことです。

デイラリーシリーズは、自分が普段乗っているどんなクルマでも参加できるので、走りを楽しむ愛車を所有する人たちにはたまらないイベントとなっています。このラリーは、速さを競うものではなく、主催者が決めた指定速度で計測区間を走行して、突如現れるチェックポイントを規定タイムで通過しなければなりません。そこにダイハツ「コペンGRスポーツ」の姿がありました。

ちなみに今回のデイラリーでは、イメージ的にはコペンの最強ライバルとも言える軽量コンパクトカーながらヨーロッパではラリーシーンによく登場するフィアット「プント アバルト」(北村敏史/奥 真哉組)も参戦していました。

またちょっと振り返れば、2024年シーズンの最終戦第59回男女川ラリーにはマツダが生み出した稀有な軽自動車のスポーツカー、ガルウィングドアで有名な「AZ-1」(小倉孝之/田村洋組)も果敢にデイラリーに臨んでおりました。愛犬に散歩は必需であると同様、ガレージに仕舞い込んでいては愛車も鈍化するばかり。デイラリーには手軽に愛車でモータースポーツが体験できるというのが見て取れます。

名門クラブ「MARC」からの挑戦者

今回、ダイハツ「MARC コペンGRスポーツ」で参加した山崎幸一/小林日出一組は、じつは古くからのラリーコンビであるという大ベテラン。参加車名につけられているMARCは、茨城県古河市に発足後50年近くにもなる名門のJAF登録自動車クラブ、メンズアドベンチャーラリーストクラブの略称だ。

山崎さんは1970年代から三菱「ギャラン」などでオイルショックなどもろともせず本格的に競技参加を繰り返していたといいます。しかし日本のラリー界には、社会情勢に大きく振り回され大幅に競技車両規則が変更、プライベーターにとって憂き目を見る時代がありました。

足まわり、ギヤ比など、速く走ることを追求して作り上げてきた競技車両が、あっという間に使えなくなり、やむなく現場撤退……。ですが近年、山崎さんもデイラリーに復帰、というのは時代規則変われど、惹きつけられるものがラリーにはあるわけです。

「デイラリーには秒単位での争いですが、いかに速いかではなく、早いか遅いか、この面白さがありますよね」

と山崎さん。主催者が指示したアベレージ速度で競技ルートを巡る面白さの真髄をつく言葉です。

コンパクトで低いコペンGRスポーツならではの日本の道の面白さ

ダイハツがトヨタと組んで作ったスポーツカー、コペンGRスポーツであるだけに操り走る楽しみがあることは言うまでもないでしょう。山崎さんも

「コペンGRスポーツは運転席からの視線が低いので、先の道がどんどんやってくるのがほんとうにリアルに分かって、これが楽しい。コンパクトで取りまわしもいいので日本の道を走る楽しさがさらに増すんです」

とも。

「自分がこうなんだと考えたように、ドライバーとクルマが走ってくれる、これが楽しいんですよデイラリーは」

とは、コペンGRスポーツのオーナーでもあり今回ナビ役の小林さん。急速に進んでいるAI時代になりクルマがすべて全自動運転カーになれば、マイカーで何も考えずに移動できるようになるかもしれません。AIが競技で突きつけられたアベレージ速度遂行のためにドライバーに指示アナウンスすることもできるかもしれませんが、これではスポーツした気にはならないでしょう。

レギュレーションがあり、人と人が競い合うのがスポーツ。規則に見合ったなかで、指示されたアベレージ速度をこなすためにあれこれと考え、ルートを走り抜いていく。これこそが苦しみあればこその楽しみなのでしょう。

老若男女だれもが分け隔てなく楽しめるモータースポーツという点で、デイラリーも世界選手権が望まれるほどの競技だと思えるのです。まずは、ここからラリーの第一歩を味わってみてはいかがでしょうか。

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