全グレードにマイルドハイブリッドを搭載
アウディ ジャパンが新型Q5/Q5 Sportbackを発表し、全国の正規ディーラーで発売を開始しました。両モデルは新世代PPCプラットフォームを採用した初のSUVで、全モデルに48V MHEV plusマイルドハイブリッドシステムを標準搭載しています。革新的なリアウィンドウプロジェクションライトやデジタルステージなど先進技術を多数採用し、快適性と安全性を大幅に向上しています。
グレード別独自性を際立たせる外観とコミュニケーション機能
新型Q5シリーズは、アウディの新世代内燃機関プラットフォームのPPC(プレミアムプラットフォームコンバッション)を採用した初のSUVであり、プレミアムミッドサイズSUV市場における次世代モデルとして注目を集めている。
今回の最大の特徴は、全モデルに標準装備された48V MHEV plusマイルドハイブリッドシステムで、最大230Nmの駆動トルクと18kW(24PS)の電動出力を持つPTG(パワートレインジェネレーター)が発進や加速をアシストし、減速時には最大25kWのエネルギーを回生する。また、特定の条件下では完全な電動走行も可能にするほか、信号待ちなどでエンジン停止中でもエアコンを稼働させる電動コンプレッサーを搭載し、さらにiBRS(統合型ブレーキ制御システム)により減速初期のブレーキ操作を回生ブレーキで行うことで、効率性と快適性を両立。
外観は、立体的かつ洗練されたボディラインと、ショルダーラインの直線的な造形がダイナミックな存在感を演出。フロントには幅広で高く配置されたシングルフレームグリル、大型エアインテーク、縦方向のエアカーテンを採用し、リアには高い位置に設定されたバンパーと鋭角に傾斜するリアウィンドウを組み合わせることで、スポーティかつ先進的な印象だ。
エクステリアデザインはグレードによって異なり、「advanced」グレードではスカンジウムグレーのグリルインレイ、マットブラックのディフューザー、18インチ5アームツイストデザインのアルミホイールが装備される。「S line」ではより大型のエアインテークやマットクローム仕上げのアクセントが加わるほか、スポーツグレードのSQ5/SQ5 SportbackはマットクロームルックシルバーのL字型インレイや20インチホイールなど、グレードごとの個性が際立つ仕様となっている。
またアウディとして初めてリアウィンドウプロジェクションライトを導入したのもトピックだ。これはブレーキ時にリアウィンドウ上部にグラフィックを投影する機能で、後続車への視認性と安全性を向上させる。さらに第2世代の「デジタルOLEDリアライト」にはコミュニケーションライト機能が搭載され、通常時とは異なる警告表示や8種類のテールライトグラフィックをMMI上で選択できるという新たな演出にも注目だ。
斬新なデジタルステージの室内と俊敏な走行性能を提供
インテリアは「ヒューマンセントリック」「視覚的明快さ」「デジタルステージ」「マテリアルドリブンデザイン」という4つのデザイン思想に基づいて設計され、センターの14.5インチMMIタッチディスプレイと11.9インチのバーチャルコックピットによるデジタルステージがインフォテインメントの中心に据えられる。オプションで助手席専用10.9インチMMIパッセンジャーディスプレイも設定可能で、プライバシーシャッター機能により視線の干渉を防ぎながら独立操作を可能にしている。
室内は高い快適性が追求され、リアシートは前後スライドおよびチルトが可能。これにより荷室容量は、Q5で520~1473L、Q5 Sportbackが515~1415Lを確保。センターアームレスト下の拡大収納スペースや冷却機能付き15Wワイヤレス充電トレイ、前後に2口ずつ設けられたUSB-Cポートなど、日常使いに配慮した装備も充実している。シートは全車レザー/アーティフィシャルレザーを標準装備。S lineでは環境配慮型のカスケードクロスシートをオプション設定とし、ウール調の風合いとリサイクル素材による持続可能性を両立している。
パワートレインには、2L直列4気筒のTFSIエンジン(204PS/340Nm)とTDIディーゼルエンジン(204PS/400Nm)を用意。いずれも48V MHEV plusと組み合わせて7速Sトロニック、AWDクラッチ付きquattroシステムと連携する。TFSIは0-100km/h加速7.2秒、TDIは7.4秒という俊敏な性能を発揮。最上級モデルであるSQ5/SQ5 Sportbackは、3L V6 TFSIエンジン(367PS/550Nm)を搭載し、0-100km/h加速はわずか4.5秒とされ、スポーツSUVとしても非常に高い実力を示す。
価格はQ5 TFSI quattro advancedが760万円、Q5 TDI quattro advancedが788万円、Q5 Sportback TFSIが795万円、同TDIが823万円、SQ5が1023万円、SQ5 Sportbackが1058万円となる。さらに、世界限定300台の特別仕様車「edition one」も同時発売で、S lineをベースに21インチAudi Sport製ホイールやマグネシウムグレーの専用エアインテーク、ブラックスタイリングパッケージ、ダーク・アウディリングを装備し、インテリアはブラック/スチールグレーステッチとし、ハイレベルなテクノロジーと個性を兼ね備えた希少モデルとして展開。、価格はQ5 edition oneは919万円、Q5 Sportback edition oneは954万円となる。
【AMWノミカタ】
「技術による先進」をブランドメッセージとして掲げるアウディらしく今回の新型Q5/Q5 Sportbackにも数々の先進技術が導入されている。初採用の「リアウィンドウプロジェクションライト」は、通常のブレーキランプ、ハイマウントストップランプに加え、リアガラスの上面に赤いグラフィックをさらに映し出す機能で、ブレーキランプの点灯箇所が増えたことで後続車に対する自車の視認性を高める。また室内への映り込みもないことからドライバーへの負担がかからないことが特徴である。
第2世代の「デジタルOLEDリアライト」は後続車が2m以内に近づくとOLEDライトが点灯し、自車が停止していることをアピールする機能や、オートパーキングで駐車していることを知らせる機能、そしてOLEDライト内に三角形の警告シンボルを表示してドアを開けて降車すること周囲にも知らせるエグジットワーニングシステムも搭載。予期せぬ後方からの衝突を防ぐことができる。技術による先進にふさわしい装備だと思う。
