エンジンブローを機に外装もリフレッシュ。26年間愛し続ける「セリカLB」との極上ライフ
「まつどクラシックカー&スポーツカー フェスティバル」の会場で、ほんの少しローダウンされた精悍なスタイルで佇む1975年式 トヨタ「セリカ 1600GT リフトバック(以下LB)」が目に飛び込んできました。オーナーの“TA27オジサン”さんが、26年間大切に乗り続けている愛車です。日常の足としての酷使、エンジンブローからの復活劇、そして「眺めるだけで満たされる」という現在の円熟した付き合い方まで、名機TA27とともに歩む理想的な旧車ライフを一緒にのぞいてみましょう。
トヨタの18R-G搭載スポーツカーを乗り継ぎ、ダルマから縁があって憧れだったセリカLBへ乗り換え
「まつどクラシックカー&スポーツカー フェスティバル」の会場に、ローダウンした精悍なスタイルで佇むセリカ 1600GT LB(型式:TA27)。オーナーの“TA27オジサン”さんが、26年間大事にしてきた愛車である。
コロナ 1600、TE70型カローラ STなど、実家にファミリーカーのトヨタ車が多かったことから、自然と免許取得後もトヨタ車を選んできたというオーナー。最初に自分で買ったのが1975年式のコロナ 2000GTで、そこからマークII GSSへと乗り継ぎ、しばらくしてダルマセリカを手に入れた。
「最初はダルマのセリカに乗ったのですが、LBのスタイルも好きだったので、いつか乗りたいなと思っていました。じつは最初に乗ったダルマの程度があまり良くなかったんですよ。長く乗るか考えた時に、ちょうど今のこいつとの縁があったので乗り換えました」
そんなオーナーが今回参加したのが、昨年(2025年)秋に開催された「まつどクラシックカー&スポーツカー フェスティバル」だ。自宅からも近いイベントということもあり、“TA27オジサン”さん自身は今回で9回目の参加になるという。1度参加してからは顔見知りも増え、ここでの再会を楽しみに毎年の定例参加イベントにしているそうだ。
日本初のスペシャリティカー「セリカ」に1973年に追加されたテールゲート付き「リフトバック」誕生
1970年に日本初のスペシャリティカーとしてデビューしたトヨタ セリカ。スポーティなスラントノーズと、ふくよかなリアまわりのデザインをあわせ持ち、たちまち人気車となった。
フロントバンパーの形状がひげ面のダルマに見えることから、そのまま通称「ダルマ」と呼ばれた初代セリカ。その後、1973年にテールゲートを備えた「リフトバック(LB)」を追加。フォード マスタング ファストバックの影響を強く受けたと言われる流麗なファストバックスタイルは、当時の若者たちを強烈に魅了した。愛車は、1975年式となる。
日常使いで襲った10年目の2T-GエンジンブローでOH決意し、外装リフレッシュも同時に決行!
“TA27オジサン”さんがLBを手に入れた当時は、通勤や買い物まで日常的にLBに乗っていたという。しかし、ちょうど乗り始めて10年経った頃にトラブルが起こった。
「いつものように普段使いで走っていたら、エンジンがガタガタしだしたと思ったらブローしたんですよ。走行距離はだいたい12万キロくらいの時でした」
このTA27型セリカに搭載されているのは、ヤマハ発動機が開発に携わった名機、2T-G型 1.6リットル直列4気筒DOHCエンジンである。エンジンのオーバーホールを決意した“TA27オジサン”さんは、このタイミングで外装も同時にリフレッシュすることにした。
「ボディも少し傷んできた部分があったので、エンジン修理の時間もかかりますし、いいタイミングかと思いやり直してもらいました」
それまではちょっとした買い物にもLBで行っていたというが、リフレッシュしてからは付き合い方も少し変化した。それから16年経った現在の走行距離は、約14万kmである。
セリカ乗りの同士との交友や眺めるだけでも「名画」のように満たされる円熟の旧車ライフを楽しむ
「今は同じセリカ乗りの仲間たちのクラブ『初代セリカクラブ』での一泊ツーリングや、こうした展示イベントへクラブで参加したり、わたし個人で申し込んだりして、イベントを中心に楽しんでいます」
そのなかでも昨年(2025年)思い出深かったイベントというのが、セリカ愛好家にはお馴染みの”関東セリカデイ”だ。「TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジ Rd.7 渋川 伊香保」の開催地にて併催され、全7世代・約200台のセリカが集合した。そのなかには約20台の初代セリカも全国から集まった。
「遠方からも初代セリカクラブの仲間たちが集まってくれて、20台ちょいの初代が並んだ姿は壮観でしたね」
かつては日常の足として走り回った相棒も、今ではこうしたイベント会場で椅子を並べて眺める存在となっている。
「エンジンの軽快さも魅力で、昔は散々走りましたが、最近はこうして後ろに椅子を置いて眺めているだけでもLBの魅力を再認識しています。こうした展示イベントは、そうした楽しさもあります」
フルリフレッシュを経て、今では仲間と集い、後ろから眺めるだけで満たされる「名画」のような存在へと昇華したLB。愛車とともに美しく年を重ねていく、旧車趣味の理想的なカタチがここにある。
