バルブレス2本出しで車検対応と極上サウンドを両立したマフラーの実力
オートメッセin愛知のロッソモデロブースにひときわ存在感を放つホンダ「シビック TYPE R」(FL5)のデモカーが展示されていました。群馬県富岡市発の純国産マフラーメーカーが「車がかっこよくないと話にならない」と語るそのデモカーは、トラックスタンススタイルを体現した一台です。バルブレスマフラー「COLBASSO ZEEK Ti」をはじめ、こだわりのパーツで仕上げられた全貌を紹介します。
設計から販売まで自社一貫、純国産マフラーメーカー「ロッソモデロ」の強み
ロッソモデロは、群馬県富岡市に本社と工場を構える純国産マフラーメーカーだ。設計・開発・製造・販売まですべてを自社内で一貫して手がけており、同一拠点で完結するこの体制は業界でも珍しい存在である。問屋を介さずネット直販を中心に展開することで流通コストを大幅に抑え、高品質な製品を手が届く価格で提供できるのが最大の強みだ。1995年の創業から積み上げてきた技術力と、ユーザーへ直接届けるビジネスモデルがロッソモデロの競争力を支えている。
ムーンテック仕立てのトラックスタンス仕様FL5の全貌
今回取材したデモカーは、ロッソモデロと同じ群馬県を拠点とするカスタムショップ「ムーンテック」と共同で手がけた一台だ。もともと社内に眠っていた車両を、今年の東京オートサロン出展に合わせてフルリメイクした。コンセプトは「トラックスタンス」。あえて過激な仕様には振らず、走行性能もある程度キープしながら、誰が見てもシンプルにかっこいいと感じる仕上がりを目指した。
エクステリアにはEXEED JAPANのフルエアロキット(フロントリップ、サイドスカート、リアウイング)を装着。ホイールはWORKとムーンテックのコラボブランドJDMコンセプトの「GT5-3P」(19インチ、9.5J、インセット+18)を前後共通で組み合わせ、タイヤはトーヨー PROXES Sport2を選択した。車高調はD2 Japanの「D2 RACING SPORT」、リアのアッパーアームはメーガンレーシング製に変更されている。
特筆すべきはCSF製デュアルオイルクーラーキットの装着だ。FL5純正は左側1基のみだが、それを左右デュアル化することで冷却効率を大幅に向上させた。日本装着1号という希少なアイテムで、サーキット走行時の油温上昇を効果的に抑制する。内装はフルノーマルを維持しており、今後はテールランプなど電飾系のアップデートも計画中とのこと。
低回転からサウンドがつながるバルブレス設計「COLBASSO ZEEK Ti」の秘密
このデモカーに装着されるのは、ロッソモデロの「COLBASSO ZEEK Ti」だ。FL5純正の3本出しに対してあえて2本出しを選んだ理由は、バルブレス設計への挑戦にある。FL5純正マフラーはセンターパイプにバルブを設け、低回転時に排圧を高めて低速トルクを確保する構造をとっている。バルブレスのまま3本出しを車検対応仕様に収めようとすると、排気がストレートに抜けすぎて音量が規定値を超えてしまう。ロッソモデロはこの課題に独自のサイレンサー構造で応え、2本出しで成立させた。
パイプ径はφ60.5mmをベースに、テールエンドはφ114.3mmという大口径を採用。バルブの開閉がないぶん低回転域から高回転域まで途切れなくサウンドがつながり、アクセルを踏んだ分だけリニアに音が応える。近接排気騒音は94dBで車検に対応する。ZEEK Tiはチタン製テールを採用し、標準色ブルーのほかオプションでチタニウムブラックを選択可能だ。今回のデモカーに装着されていたテールは試作品の「オニキスブラック(仮)」であり、市販色とは異なる。なお、現在はバルブレスの3本出し仕様も開発中で、車検対応に向けた音量調整に鋭意取り組んでいる。
