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ポルシェGT3から英国クラシックカーへ転向! 信頼する主治医と名車ロータス「エラン」で初ラリーは大躍進!?

ロータス エラン:名メカニックとコンビを組み初めてのクラシックカーラリーへと挑む

特注仕様から純正状態へと初期化! 工場長と息の合った走行を披露

行楽のシーズン到来とともに、全国各地でクルマのイベントが恒例のように開催される。長野県小海町を舞台とするクラシックカーラリー「コッパディ小海」もその代表格で、2026年で35回目を迎える歴史ある大会である。そのスタート会場で目についたのは、名車ロータス「エラン」でエントリーした浅井章さんと、コ・ドライバーを務める名メカニックの板倉薫さんコンビだ。オーナーと愛車の主治医が息の合った走りで挑む、伝統あるクラシックラリーの参戦記をお伝えしたい。

ポルシェの本格レースからライトウェイトスポーツの世界へ

「ポルシェ クラブ オブ ジャパン(PCJ)が主催するポルシェカップに、996RS(ポルシェ「911 GT3 RS」の996型)でNクラス(改造範囲の狭いノーマルクラス)に出場していました」

そう語るのは、1966年式のロータス エラン シリーズ3でエントリーしていた浅井章さんだ。車種や使用タイヤの違いなどで細かくクラス分けされたポルシェカップは、アマチュア向けのジェントルマンレースではあるが、鈴鹿サーキットや富士スピードウェイなどの国際サーキットを転戦する本格的なものである。浅井さんは、イコールコンディションで競う本気のコンペティションで上位入賞するほどの腕前を磨いてきた。

並行してロータス「エリーゼ」やロータス「エキシージ」といった現行のイギリス製スポーツカーも楽しむうちに、ライトウェイトスポーツの魅力に開眼したという。さらに趣味性が高いだけでなく、「軽さこそ正義」といえるケータハム「セブン」を経験したのちに、現在のロータス エランを手に入れたのは2018年のことである。

ピーキーな特注仕様から乗りやすい純正状態へと初期化

浅井さんが選んだロータス エランは、オープンエアのドロップヘッドではなく、自身の好みから選んだフィクスドヘッドクーペ(固定屋根仕様)だ。車両の程度は抜群だったというが、かなりのハイチューンが施された、低速トルクのない高回転型のエンジンスペックであった。そのため、坂道発進などが難しく、いまひとつ公道での走行には適していなかったそうだ。

そこで、2024年にノーマルカムシャフトへと交換し、低速トルクのあるストック(純正)状態へと戻す決断を下した。この初期化ともいえる作業により、格段に乗りやすくなり、ロータス エラン本来の魅力も再確認できたという。現在では、ナンバー付きの公道用スポーツカーとして大満足の状態に仕上がっている。

オーナーと主治医の初コンビで見事にPC競技もヒルクライムも上位入賞を果たす

そうした整備やメンテナンスを担当しているのが、この日コ・ドライバー(助手席でナビゲートする役割)として一緒に参加していた板倉薫さんだ。長年イギリス車のスペシャリストである販売店「ACマインズ」の工場長として腕を振るってきた名メカニックである。

じつは初コンビを組んだ浅井さんと板倉さんは、ともにこうしたクラシックカーラリーへの出場は初めてだという。それでも、これまで愛車を軸に長年のコミュニケーションを築いてきた信頼関係があり、息の合った走行で競技をこなしていた。

コ・ドライバーの板倉さんは「初めてのコマ図(ルートを指示する略図)でてんてこ舞いでした」と苦笑いしながらも、初日のPC競技(決められた区間を設定タイムで正確に走行する競技)でしっかりと表彰圏内へと入った。さらに、浅井さんがモータースポーツで培ったさすがの腕前を発揮し、ヒルクライム競技でも見事に入賞という好成績を収めたのである。

フランス語のエラン(活力/活気/躍進などの意味)からきているという車名通りに、初出場ながらオーナーと主治医の素晴らしいペアの活躍で「大躍進」を見せたのだった。

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