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ポルシェのホイールを流用! トヨタ「クラウンハードトップ」に宿るキャルルックの哲学

トヨタ クラウンハードトップ:ゴールドにリペイントされた2ドアハードトップ。スーパーサルーンのサイドエンブレムとクロームモールをオリジナルのまま残す

ノーマル車が多い会場でゴールドとキャルルックのスタイルが際立ちグランプリを獲得

ソフト99コーポレーション主催の「くるままていらいふ カーオーナーミーティングin芝公園」には、国産・輸入問わずビンテージカーから現行モデルまで幅広い車種が招待された。参加者の投票で選ばれたグランプリは、鮮やかなゴールドに輝く1978年式トヨタ「クラウンハードトップ」だ。その個性の正体は、空冷VW由来の「キャルルック」スタイルにあった。

ゴールドカラーとポルシェホイールがノーマル車だらけの会場で際立った

オーナーのよしきさんは、愛車よりも明らかに若い世代だ。会場に並ぶクルマの多くがノーマルスタイルを保っているなかで、ゴールドという純正にはないカスタムペイントと、足まわりに装着されたポルシェのアルミホイールが、訪れた人々の目を引いた。シンプルながら計算されたカスタムスタイルが多くの人を魅了し、参加者の投票によるグランプリ獲得へとつながった。さっそくよしきさんに詳しく話を聞いた。

パーソナルカーとして人気を博した5代目クラウンハードトップ

「このクルマは1978年式のクラウンハードトップで、今から10年ほど前に手に入れました。昔からクラウン好きで、以前は130系のクラウンに乗っていました。このクルマはたまたまショップで見かけた時に気に入って、買い換えました。もともとホワイトでしたが、ゴールドでリペイント(再塗装)しています」

5代目のクラウンは1974年に登場した。パーソナルカー(家族用や業務用ではなく、個人の趣味やドライブを楽しむための贅沢なプライベートカー)として売り出されたハードトップには、セダンに採用されていた丸目四灯ヘッドライトではなく、専用の角目二灯ヘッドライトが用いられた。この代から従来の2ドアに加えて4ドアのピラードハードトップが新たに設定されたが、2ドアは張り出したリアのフェンダーラインがより強調され、アメリカっぽいイメージとなった。もともとアメリカ車のデザインに大きな影響を受けていると言われているこの時代のクラウンだが、特にハードトップモデルにアメリカを感じる理由はそんなところにあるのだろう。

カスタムのキモは「キャルルック」の哲学にあり

よしきさんのハードトップは、リペイントされているにもかかわらず、各部のクロームトリムはもちろん、外されがちなフェンダーアーチモールもしっかりと残るフルノーマルのボディが魅力だ。そんなボディで唯一のカスタムポイントは、フェンダーミラーを外したうえで、当時のアメリカンカスタムの定番アイテムであるシボレーカマロ用のドアミラーを装着していることだ。さらに若干車高を下げたうえで、足まわりにはPCD変換アダプターを介して、ポルシェ911用の15インチホイールを流用装着している。ちなみにPCDとは、ホイールと車体をつなぐ取り付けボルトの配置径を示す規格値で、クルマごとに異なる。

実はこのポルシェホイールの流用は、アメリカ発祥の空冷VWのカスタムである「キャルルック」の定番手法だ。ドイツ車のアイテムにもかかわらずアメリカンな雰囲気を醸し出しているのには、そんな背景がある。多くの人がよしきさんのクラウンにカッコよさを感じたのは、そうした「キャルルック」の哲学が宿っていたからこそだ。ちなみに「キャルルック」とは「California Looker」の略で、1960年代後半にカリフォルニア州で誕生した、空冷VWを対象としたカスタムジャンルの総称だ。

古き良き時代の名車と、その時代を彩ったカスタムカルチャー。それらは決して過去の遺物ではなく、よしきさんのような若い世代の手によって、今なお鮮烈な輝きを放ちながら次の時代へと引き継がれている。

「くるままていらいふ カーオーナーミーティングin芝公園」のレポートはコチラ

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