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スズキ「ジムニー」専用のOZホイールを開発! もちろんボディキットはランチア「デルタ」とルノー「サンク」をオマージュ

赤いボディにセンターストライプの組み合わせが「らしさ」を強調している

まさかのルノー サンク/ランチア デルタをジムニーで再現!!

スズキ「ジムニー」と「ジムニー シエラ」のカスタマイズでお馴染みのダムド(DAMD)は、ニューレトロを軸にさまざまなスタイルを生み出しています。そんなダムドが、ジムニー シエラをベースに、フロントフェイスは往年の名車「ランチア デルタ」と「ルノー 5(サンク)ターボ」っぽいカスタムカーを製作。このキットカー、実は見どころはホイールだったりします。

名車を見事なまでの再現度の高さ

クルマ好きを夢中にさせた過酷なレース「世界ラリー選手権(WRC)」のことを知っているなら、このクルマの存在は気にならないわけがない。かつてラリー王者として君臨し、そのポテンシャルの高さは市販車でも証明され、われわれに憧れを抱かせた往年の名車をモチーフに、リトルの名を与えられた「リトル・デルタ」と「リトル・サンク」だ。

そのインパクトと意外性がなんてといっても素晴らしい。どちらかといえばクロスカントリーに属するジムニーなだけに、今回のカスタムはチャレンジングといえるが、それを違和感なくまとめてしまうのがダムドのカスタム技術の高さを証明している。

よくこんな発想を思いつくもんだと関心してしまう仕上げは、その再現性も素晴らしく、両車それぞれの独特のデザインを引き出し、それをジムニー シエラに絶妙なバランスでうまく落とし込んでいる。

この2台、まったく違うように見えてじつは基本コンポーネントは同じだった。前後バンパーとフェンダーは共通部品を採用し、ヘッドライトとグリル、そして、リアウイングといった一部パーツをチェンジすることによって、ランチア デルタ風にもルノー 5(サンク)ターボ風にも変えられるというカスタム技は見事といえる。

洒落もきいていて、ワクワクする2台

「フレンチモンスター」の異名を持つホットハッチをモチーフに作られたリトル・サンクは、そのスクエアなスタイリングが魅力的で、角型ヘッドライトにあえてハロゲンバルブを組み合わせることでクラシック感を演出している点も見逃せないポイントだ。そして、ボディサイドに特徴的なターボのロゴも入るが、ここにはダムドらしい遊び心を加え、ターボではないジムニー シエラベースであることを示す「NON TURBO」ステッカーを貼り、粋なシャレで遊ぶ。

一方、リトル・デルタでは、丸型4灯ヘッドライトを採用し、当時のランチアの象徴でもある左右分割グリルを装着。さりげなくウインカーをセットした点と、赤いボディにセンターストライプの組み合わせにも注目したい。この仕様なら、白いボディにマルティニレーシングストライプなんいうのもアリかも、なんてちょっとワクワクさせられる仕上げ方だ。

名作ホイールも復活させた

また、この2台に関するトピックスはほかにもある。それは足元をまとめあげるホイールにある。WRCで活躍したクルマにとって印象深いホイールといえばOZレーシングだ。ダムドはイタリアのOZレーシング社と独自に交渉を重ね、正式なコラボレーション契約を結んだ。そして不朽の名作ホイール「ラリーレーシング」を復活させたという次第だ。ホイールのデザインは、ディスクも含め当時のまま、それをジムニー専用サイズとして復刻させたというのだからすごい力の入れかようだ。

このホイールもボディキットも、すべて市販前提に作られている。しかも、グリルやバンパーの強度にもこだわり、その作りは純正とほぼ同じ。また、純正フェンダーと取り替えて装着するブリスターフェンダーは、サイドを繋ぐ造形を意識し、張り出しを強調するデザインを採用。リアフェンダーはプレスラインに沿って境界線がわからないように仕上げている等、とくにリアから眺めた時のワイドボディならではのシルエットがたまらない。しかも、リトル・サンクは本物同様にリアのブリスターフェンダー後方にエアダクトもセットしているのだからニクい演出である。

必要最小限のパーツリメイクによって見事なまでに「らしさ」を表現するリトル・デルタとリトル・サンク。特別オーダーのOZレーシングとのコンビネーション含め、ラリーレーシングなジムニー シエラはとても斬新でカッコいいスタイルだ。

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