顧客データを活用して生まれた圧倒的なパフォーマンス
2025年2月18日、ロールス・ロイスは史上最強モデル「ブラックバッジ・スペクター」を発表しました。このモデルは顧客の匿名化された走行データに基づいて開発され、最高出力659ps/最大トルク1075Nmを発生し、ロールス・ロイス史上最もパワフルなモデルとなっています。走りを追求したロールス・ロイスの新モデルを紹介します。
フルパワーを引き出す革新技術
ロールス・ロイス・モーターカーズは、「ブラックバッジ・スペクター」を発表した。大胆なエクステリア仕上げ、鮮やかなインテリアのディテール、革新的なビスポークの可能性に加え、最高出力659psと最大トルク1075Nmを誇る最もパワフルなモデルとなった。
同社の顧客はエンジニアに匿名化された走行データへのアクセスを許可し、顧客の運転行動を定量的に分析できるようにした。その結果、顧客は長時間よりも短時間で最大パワーを発揮していることが明らかになった。このデータは、ブラックバッジのアプローチの強力な裏付けとなる。
ブラックバッジ・スペクターでは、2つのパワートレインの革新によって、圧倒的なパワーの炸裂というコンセプトが極限まで高められている。第一の革新は、ブラックバッジ・ロールス・ロイスを示すインフィニティ・シンボルへのオマージュである独自のインフィニティモードである。航空機と同様のステアリングホイールのインフィニティボタンを押すと、659psのパワーがフルに発揮され、よりダイレクトなスロットルレスポンスをドライバーに提供する。
2つめの革新は、ドライバーに強烈な瞬間的加速を体験させるスピリティッドモードだ。これにより、トルク出力は1075Nmに増幅され、0-100km/hは4.3秒という加速性能を発揮する。また同社のシャシー・スペシャリストは、ダンパーの強化やステアリングのチューニングを実施。これらの改良により、ロールス・ロイスの特徴的なマジック・カーペット・ライドと、ハンドリングバランスが完璧に取られている。
個性を引き立てる新しいイルミネーテッド・グリルを採用
今回発表されたモデルは、1980年代から1990年代のクラブ・カルチャーを彷彿とさせるネオンの雰囲気にインスピレーションを得た深みのある新塗装のヴェイパーバイオレットをまとうが、顧客は4万4000色を擁するプレタポルテカラーの中から選択できる。このモデルには、23インチ5本スポーク鍛造アルミホイールを装着し、部分ポリッシュ仕上げまたはオールブラック仕上げからセレクトできる。
イルミネーテッド・グリル・バックプレートはテーラードパープル、チャールズブルー、シャルトリューズ、フォージイエロー、トルケーゼの5色から選択でき、顧客は新しいキャンバスに選択した色を広げたり、コーチラインやインテリアを引き立たせるユニークなアクセントを作成したりできる。
スピリット・オブ・エクスタシーを抽象的に表現したイルミネーション・フェイシアのユニークなパターンには、インフィニティ・シンボルが組み込まれている。フェイシアは、ピアノブラックの天井に、さまざまな比率と強度の5500個以上の星で構成されている。
ブラックバッジ・スペクターは、大胆不敵な表現と集中力から生まれたモデルである。その画期的な出力、シャシー技術、ビスポークの可能性は、ブラックバッジの大成功の物語に鮮やかな新章を開く。
AMWノミカタ
ブラックシリーズやブラックエディションと聞くと、なんとなくエクステリアとインテリアを黒に統一してお茶を濁すということをほかのブランドはしがちだが、ロールス・ロイスは一枚も二枚も上手である。それはこれらのモデルを好む顧客の走行データを分析し、見た目だけではなくパフォーマンスも大きく向上させている点である。
かつての飛行機からヒントを得たインフィニティモードは瞬時にフルパワーを発揮でき、スピリティッドモードは最大トルクを一時的に引き出すことで、これまでにないドライビング体験を顧客に提供する。またサスペンションを含むシャシーも改良されることで、ブラックバッジシリーズは単なる「黒いモデル」ではなく「ハイパフォーマンスモデル」の象徴となる。かつてはドライバーズカーのベントレー、ショーファーカーのロールス・ロイスと称されたものだが、もはやその公式は通用しないだろう。
ブラックバッジ・スペクターのウルトララグジュアリーとハイパフォーマンス、BEVの組み合わせは唯一無二の存在である。ロールス・ロイスのいう、伝統的な規範に定義されることを拒否することで成功を収めている富裕層へは、魅力的な存在となるに違いない。
