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トヨタ「GRヤリス」の直3ターボエンジンを搭載する 日産510型「ブルーバード」! エンジンスワップで蘇る

日産 510型 ブルーバード:Nostalgic 2days(ノスタルジック2デイズ)でダディモーターワークスが出展

現代パワーユニットを搭載した魔改造「510ブルーバード」

希少となった日産3代目510型「ブルーバード」が、最新パワーユニットをスワップして蘇りました。古き良きスタイルを残しつつ、現代スペックにアップデートされた1台は、旧車ファンに新しい刺激を与えてくれます。その全貌を取材しました。

アップデートカスタム最前線

6気筒GT人気の台頭でここのところ台数がめっきり少なくなってきた日産3代目510型「ブルーバード」を2025年2月22日〜23日に横浜で行われたNostalgic 2days(ノスタルジック2デイズ)で発見。淡いグリーンでペイントされたボディは、トヨタ「AE86」と並んで愛知県のダディモーターワークスのブースにディスプレイされていた。

同社はエンジンスワップやパーツのワンオフ製作を得意としているだけに、「一体どんなパワーユニットが積まれているのか?」と気になってボンネットが外されたエンジンルームを覗いてみると、見慣れないエンジンが搭載されていた。そこで、代表の尾頭さんに話を伺った。

「じつはこれ、トヨタ GRヤリスに搭載されているG16E-GTS型エンジンを縦置きに変更してスワップしています。1.6L3気筒とはいえ最高出力272psも発生するパワフルなユニットで、部品にも困ることはありません。今後スワップドナーとして最適なユニットになると思います」

ディクロームされたボディにリバレルしたBBS製RS装着

ベースとなったブルーバードは2ドアセダン。ボディは若草色にオールペイントし、グリルや窓枠などはグレーに塗装。さらに前後バンパーや小ぶりなサイドミラーはカーボン製と、全体的にディクロームされたボディが特徴だ。基本的にはストックボディのシルエットをキープしつつ、フロントに大きなリップスポイラーを装着。丸目4灯ヘッドライトの内側2灯のスペースはフレッシュエア導入用の穴となっており、メッシュが張られている。

足まわりはフロントに一般的な車高調をセットしている。リアはメンバーごとアメリカで市販されているサスペンションキットに交換。ブレーキはフロントにエンドレスのキット、リアに日産S14系「シルビア」用を流用して4輪ディスク化した上で、前後ともにリバレル(リムサイズ変更)&16インチ化したBBSのRSを装着している。フロントにはフィンカバーを装着し、これにフロント205/45R16、リアに215/45R16サイズのタイヤを装着している。

GRヤリスの1.6Lターボを縦置きに変更して搭載

GRヤリス用のエンジンは元々横置きレイアウトとなるが、水まわりの配管などを新設して縦置きに変更している。これにともなってステアリング周りも純正は使用できず、フロント側ラックを配置。トランスミッションは、S15系シルビア用を組み合わせて後輪を駆動している。

ちなみにエンジンには搭載前にハイカムを組み込んであり、これをLINK ECUで制御することで、純正の272psを大幅に上まわる320psを発生。低速からトルクを発生するため、数値以上にパワフルで、恐ろしいほど速いそうだ。

アップデートされたエンジンに交換するエンジンスワップは昔からあるチューニング手法だが、スワップドナーとしてポピュラーなエンジンが徐々に古くなりつつあり、新しいドナーを探す必要がある。このGRヤリス用のエンジンはコンパクトでパワフル。将来のスワップドナーとして優秀な候補となりそうだ。

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