ゲーム経験を武器にファミリーカーで挑んだ“初サーキット”
静岡県・富士スピードウェイで開催された「86 GIRLS Owner’s Meeting」には、サーキット経験豊富なベテランから、今回が初走行というビギナーまで、多彩なトヨタ86&GR86の女性オーナーが集結しました。今回はそのなかから、家族の愛車でサーキット初挑戦となった女性オーナーにお話を伺いました。
夫婦のクルマを購入するためにAT限定免許を解除
富士スピードウェイのショートサーキット駐車場には、86 GIRLS Owner’s Meetingの参加車両がズラリと並んだ。参加車はどれもオーナーの個性がにじむカスタムが施されていたが、そのなかでもひときわ異彩を放っていたのが、ロールケージが張り巡らされた1台だった。
「かなり本気仕様?」と思いきや、オーナーのまなみさんに話を聞いてみると意外な答えが返ってきた。
「このクルマは夫婦で使っているファミリーカーなんです。3年前に結婚を機に乗り換えました。私もそのときにAT限定免許を解除したんですよ。まだ運転には不慣れですが、ボディサイズが小さめで運転しやすいですね。じつは、前のオーナーがサーキット走行をしていたらしく、ロールゲージはその名残なんです。今回が私にとって初めてのサーキット走行になります」
ロールケージ装着車をさらにサーキット本気仕様へ
この86は、購入時点ですでにBLITZ製の車高調とマフラー、そしてロールゲージなどが装着された状態だった。前オーナーがサーキット走行に親しんでいた可能性は高い。外観こそ大人しいものの、見えない部分には“走り”の要素がふんだんに詰まっていた。
そこに自身が以前乗っていたホンダ「アコード」から、レカロ製フルバケットシート(運転席)とセミバケットシート(助手席)を移植。さらに、RAYS製グラムライツ57CRのホイールに、ADVANネオバAD09(245/40R18)を装着し、見た目も性能もバランスの取れた1台に仕上げた。
サーキット走行は主にご主人が楽しんでいるそうだが、今回まなみさんも初挑戦することになった。
バーチャルよりリアルなサーキット走行は“楽しい”
ボディまわりのカスタムも、しっかりと手が入っている。TRD製のサイド&リアスポイラーに、フロントの大型リップスポイラーはネットで購入したノーブランド品とのこと。
注目すべきは、車高を落としすぎない“トラックスタンス”と、絶妙なツライチのホイールセッティング。これはご主人がミリ単位で追い込んだ仕様で、当日同行していた女性プロドライバーたちからも高評価を受けていた。
そして迎えたサーキット初走行。ゲームでは何度も走ったことがあるというまなみさんだったが、リアルなコースは初体験。あいにくの雨模様だったが、事前レクチャーをしっかり受けたこともあり、ウェットコンディションでもしっかりと走り切ることができたという。
「天気は悪かったけど、サーキット走行って思ったより楽しかったです。またぜひチャレンジしたいと思います」
と語ってくれた。
