“ストリート仕様”にこだわるオーナー渾身のDIY
ドリフトやセダンでのカスタムを経て、再びスポーツモデルに戻ってきた仲田弘幸さんが選んだのは、カスタムパーツが豊富で自由度の高いトヨタZN6型86でした。ワイドなオーバーフェンダーをまとい、全幅はなんと2メートル超える迫力満点のスタイルに仕上げられたトヨタ86は、仲田さんが自ら手をかけて完成させた1台です。外装の加工や足まわりのセットアップ、さらにはスーパーチャージャーの装着まで、ほとんどの作業を自身でこなすのは、「クルマを楽しみ尽くす」という強い想いが感じられます。
ワイドフェンダーをさらに加工して全幅2mオーバーに
「もともとマツダ RX-7（FC3S型）とかでドリフトをしていたんですけど、仲間がセダンに乗り換えてカスタムをしだして、そのタイミングで自分もセダンに乗り換えたんです。その後、家庭を持ってセダンは手放したんですけど、やっぱり楽しいから（スポーツモデルに）乗りたいなって思ったんです。それで、比較的安くてパーツもいっぱいある86がいいなと。とにかくカッコよくてデカいボディにしたかったんで、まずは『ロケットバニー』というメーカーの86用エアロを買って、それからどの個体がいいかなって今のクルマを購入しました。外装はノーマルだったんですけど、手に入れてまずフェンダーをぶった切りました」
装着したロケットバニー製のフェンダーは、購入した状態からさらにFRPで延長するなどして、全幅は2m1cmになっている。このワイドボディに組み合わされる足まわりは、バネレートを変更したHKSのハイパーマックス。ホイールはWORKのマイスターM1（10J/13J）で、25mmのワイドトレッドスペーサーを装着し、キャンバー角は4度にセッティングされている。
さらにエンジンにはHKSのスーパーチャージャーを装着し、HKSのフラッシュエディターで制御している。ところで、86にはターボキットも設定されているが、なぜスーパーチャージャーをセレクトしたのだろうか。
「エンジン本体はノーマルで、勝手な解釈なんですけど、スーパーチャージャーの方が結果的に壊れにくいかなって。ちょっと抑えつつ、でもやっぱりパワーは欲しいなということで、スーチャーを選びました。正確に測ってはないですけど、230psは出ているんじゃないかな、実際。本当に楽しめるクルマになっているとは思います」
カスタムのほとんどを自身で作業
「カスタムのコンセプトはストリート仕様なんで、完全に見た目ですね。フルラッピングも含めて、外装は全部自分で作って、足のセッティングも自分でやりました。クルマ屋さんにやってもらったことといえば、アライメントとか、そういった部分ですね。改造に関しては、全部自分でやってる感じです。今後は簡単な部分でいうと、エアサスとブレーキですかね。その時々に応じて、自分自身の考えもアップデートしながら、カスタムをやっていければいいですね」