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唯一無二の国産オープン2シーターSUVはNB型ロードスター・ベース!車検対応の“オフロードスター”誕生!

マツダ ロードスター:3インチアップのサスペンションキットをチョイス

「ロードスター=車高短」では周囲と同じで個性を主張できない!

マツダ「ロードスター」といえばローダウン&スポーツ走行というイメージがありますが、あえて“リフトアップ”という逆の方向に挑戦したオーナーを取材。スズキ「ジムニー」で鍛えたオフロード経験を活かし、車検対応のアゲ仕様のNB型ロードスターを作り上げたのです。その誕生秘話と進化の過程をお届けします。

ジムニーを3台乗り継いだ経験で開花した珍アイデイア

今からおよそ10年前、壱號さんは自動車板金店に勤めていたこともあり、足車には困っていなかった。しかし、自分の好きなようにカスタムできる遊びクルマが欲しくなったのが、すべての始まりであった。

当時、結婚したばかりであまりお金がかけられなく、たどり着いたのが、中古車価格が底値だったマツダNB型「ロードスター」だ。最初はドリフトの練習用にと考えていたのだが、2016年のロードスター中部ミーティングに参加したときに、ローダウンスタイルのロードスターばかりが並び、リフトアップしたオフロードスタイルのロードスターが1台もいないことにひらめきを感じた。

じつはロードスターに乗るよりさらに前、壱號さんはジムニーを3台も乗り継ぎ、オフロード走行を存分に楽しんでいた。そのような素地もあって、ある意味、必然的な発想だったのかもしれない。

まず、購入したロードスターに付いていた車高調を最大限まで高め(ノーマル車高から約3cmアップ)、オンロード用の低扁平タイヤを195/65R15のブロックタイヤに履き替えてオフロードを走ってみた。しかし、バネが硬くて動きが悪いうえに、ストローク時にタイヤハウスとタイヤが接触してしまい、乗り心地も最悪であった。また、機械式デフに交換しないとすぐにスタックしてしまうなど、さまざまな改善点が見つかったのだ。

そこでネットで調べていると、アメリカの「Paco Motorsports」が、NA/NB型ロードスター(海外ではミアータ)用に、外径約780mmの15インチオフロードタイヤ(純正タイヤより約200mm大きい)が履けるサスペンションキットを見つけた。しかし、日本の公道を走るには非現実的なサイズだったため、一段控えめな3インチアップのサスペンションキットをチョイスすることにした。

アメリカからキットをすぐに取り寄せ、自身のNBロードスターに組み込んだ。オーバーフェンダーも装着してタイヤを215/75R15に変更し、しばらく乗っていたのだ。じつは勤めていた自動車板金店で、このリフトアップキットをメニューに取り込めないかと考えていたという。

研究の結果、ショックのケース長を車高およそ3インチアップ状態に合わせたほうが効率的にカスタムしやすく、車検も問題ないという結論に至った。こうして、今では壱號さんが勤める平出自動車板金の正式なキットとして販売されている。

「赤目アマガエル号」誕生秘話と進化

”オフ”ロードスター開発のドナーとなっているのが通称「赤目アマガエル号」。製作し始めた当初は、車高を上げ、トランクを切ってスペアタイヤラックを組み、オールペンで黄緑に。壱號さん自身は「そら豆」と呼んでいた。しかし、周囲が「カエルちゃん」と呼び始めたため、その色に沿ってアマガエルでネット検索していくうちに、海外のアカメアマガエルにたどり着き「これだ!」となった。サイドとライト内のリフレクターにも色を施し、今の状態にしたそうだ。

ほぼ完成形となったオフロードスターだが、壱號さんがいずれ乗りたいと思っていたリフトアップしたNAロードスターに近づけるべく、「赤目アマガエル号」のNA顔への変更にトライしている最中だ。デビュー予定は9月に行われるロードスター中部ミーティング。

さらに、2025年10月12日(日)に愛知県豊田市近郊の駐車場で、第2回 N.S.A.M.T(なんで・その車・あげちゃったんですか?・ミーティング)の開催が決定している。その時にもオフロードスターが複数台見られるかもしれない。興味がある方は、まもなく詳細が公表されるようなので、「NSAMT」などで検索して、ぜひ実車の迫力を見に行てほしい。

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