究極のサーキット仕様が放つオーラ
栃木県で開催された栃木86 BRZミーティングでは、中央の噴水を囲む芝生に限られた台数のみが展示することができるスペシャルエリアが設けられました。そんななかで気になったのが今回紹介する赤いボディのスバル2代目「BRZ」です。巨大なGTウイングや大きなリップスポイラーが装着され、車内にはロールケージが張り巡らされているスパルタンなBRZを直撃してみました。
HKSターボを組んだサーキット専用マシン
86/BRZのカスタムは、見た目重視が多いとはいえ、速く走るためのパフォーマンス系カスタムがやはり主流となっている。そんななかでもひときわ尖ったカスタムを発見した。よく見るとクルマのなかにはロールケージが設置され、足まわりもいわゆるトラックスタンスとなっている。早速オーナーの“@Garage M.F.R”さんにお話を伺ってみた。
「このクルマは2022年式のBRZで、2023年のゴールデンウィークに手に入れました。もう1台、今も所有しているZN6(トヨタ先代86)があり、どちらもサーキット走行用の車両であるため、ナンバーは取得していません。ZN6はNA 2Lのまま楽しんでいたのですが、こちらはHKSのターボを組んであります。2L NAと2.4Lターボはかなり違って、どちらも楽しんでいます」
軽量化を徹底追求!ルーフはカーボンパネルに交換
ボディにはスペックのフロントリップスポイラーに、さらにZN6用のロケットバニーのアンダースポイラーをドッキングしている。これをターンバックルやワイヤーを使って、ダウンフォースによって歪みが生じないようしっかりと固定している。冷却効率の良さそうな大きなスリットの入ったボンネットは、サイバーデザインのカーボン製だ。リアには巨大なSARD製の旧型GTウイングを装着する。ハイマウントタイプで後方視界を妨げずにダウンフォースを確保できる仕様となっている。よくみるとルーフがカーボン柄となっていた。ボンネットに合わせたのかと思い尋ねると、
「いえ、ルーフは本物のカーボン製です。パネルごとカーボン製に交換しています。不要な内装はすべて外しているので、車内から見るとよくわかると思います」
内装も徹底した軽量化でタイムアップを目指す
その言葉とおり、天井はもちろん、フロア周辺も不要なパーツはすべて外され、かなりスパルタンな仕様だ。当然ながら純正シートの代わりに、いかにも軽そうなフルバケットシートが2脚設置されているのみである。よくみるとダッシュボードも不要なパーツが外され、さらにロールバーがダッシュボードを貫通している。おそらくかなりの軽量化と剛性アップを実現しているはずだ。
「じつはまだクーラーを外していないんです。エンジンルームとダッシュボード内を合わせるとクーラー関連のパーツだけでもかなりの重量があるんですよ。どうせサーキットでは必要ないので、近々外そうと思っています」
ちなみに足まわりはAPEXのN1ダンパーを使用し、ホイールはADVAN GTビヨンドを履く。サイズは18×9.5J+45で、265/35R18サイズのシバタイヤのサーキット用セミスリックを装着している。いずれもサーキットで速く走るためのモディファイばかりだ。
