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スズキ「カプチーノ」をDIYで「ヨタハチ」に! 10台限定のボディキット「ヨタチーノ」を神業フィッティングしたオーナーの職業とは?

ヨタハチの正面

正面からの佇まいはヨタハチそのもの! この見た目に騙される人は多いはず

純正にこだわらないネオクラの新しい楽しみ方

2023年4月23日に福岡県のあまぎ水の文化村で開催された「第3回九州Kカーミーティング2023」。西暦2000年までのさまざまな軽自動車が集まったこのイベント会場に佇んでいた、1台のトヨタ「S800」……ヨタハチって軽規格だったっけ? 見た瞬間に、頭の中が疑問だらけになったこちらのクルマの正体とは?

DIYでさまざまな車両をレストアしてきた技術をフル活用

正面から見ると、全く違和感がない。どう見ても、ヨタハチにしか見えない。だが、このイベントの参加資格は軽自動車オンリーのはず。一体このクルマはなんだ? そう思って車両をじっくり見つめながら回りこんでみると、なんとビックリ。その正体はスズキ「カプチーノ」だった。

「フロントは、神奈川県相模原市にあるタッドプロジェクトが10台限定で製作したボディキット、ヨタチーノです。ちょうどカプチーノを手に入れていたのと、趣味で古いクルマを手直しているため多少の技術はあったので、自分で装着できそうだなと思ったのがきっかけでした」

チリ合わせなど、細部のフィッティングにこだわりあり

そう語る車両オーナーの吉田和久さんだが、FRPで作られていたこのキットを、違和感なくきれいにフィッティングさせる作業が大変だったそう。もちろん、購入時の注意事項としてポン付けは不可能で、一部加工や調整は必要と明記されていたため、それについては不満はなし。しかし、趣味とはいえリサイクルマシン筑後という名義でレストアなどを請け負っている吉田さんのプライドが、なんとなく装着しただけのスタイルで満足するはずもなかったのだ。

「キット自体の出来栄えは秀逸で、装着しただけでも問題ないレベルでした。でも、各部のチリをできるだけ合わせて、より本物に見えるようにしています。製作期間は2年ぐらいですね。自分の車両以外に、オーダーを受けている車両の作業をしながら製作していたので、それぐらいの時間がかかってしまいましたが、見てくれた方が驚いてくれるのが嬉しいです!」

細かいポイントもカスタマイズ済み

吉田さんのヨタチーノが、より本物に見える理由は他にもある。例えばミラー。キットではミラーは付属しておらず、本来はカプチーノ用ドアミラーをそのまま使うことになる。しかし、これではヨタハチ感は激減。そのため、べレGタイプフェンダーミラーへと交換し、さらにヨタハチ純正ウインカーレンズを装着してリアル感を追求している。

他にも、キットではフラットなデザインのフェンダーアーチを、丸みを帯びたクラシカルなデザインへと変更。さらに、リアバンパーは後部への出幅を減らし、フロント部との雰囲気を合わせてフラットなスタイルで作り直している。これは、車検時の全長変更申請をしないで済むようにするためのアイデアでもあるそう。こうして完成したお気に入りの愛車とともに、吉田さんはドライブを楽しみながら、各地のイベントに参加しているのだ。

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