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22歳で購入して36年! マツダ「ファミリアR100ロータリークーペ」をレース仕様に仕立てた地域的な理由とは

ちょっとだけノーマルで乗り、その後、レースレプリカにモディファイ。当初のボディカラーは真っ赤だった

親子で楽しくランデヴーができた

去る2023年10月29日に富士スピードウェイを会場として「POWER&TORQUE」という名のイベントが開催され、その中で箱車レーシングカーの走行枠が設けられました。「箱車の祭典2023」と銘打って実施された走行枠に参加していたマツダ「ファミリアR100ロータリークーペ 」を紹介します。

箱車の祭典とは?

1990年までの純レーシングカーによるClass 1と、1990年までの市販車ベース車両によるClass 2が設定され、前者はGr.CカーやGCカーなど、後者はツーリングカー、TS、ワンメイク車両などが対象となった。

若い頃に購入したロータリークーペをモディファイ

Class 2にエントリーしたマツダ「ファミリアR100ロータリークーペ」は、1970年に開催されたスパ・フランコルシャン24時間レースに参戦して予選6番手のタイムをマークし、12時間経過時点でトップを快走した武智/片山組の31号車を再現した個体だ。この24時間レースにおいて「リトルジャイアント」と呼ばれたR100ロータリークーペ勢は、欧州の強力なライバルを相手に一時総合トップを走ったものの、優勝を目前にしてトラブルが発生。残念ながら勝利を逃している。

今回の箱車の祭典では、5位入賞を果たしたグリーンの33号車を再現した車両もコースインした。こちらの31号車(1970年のリザルトはリタイヤ)を走らせたのは土井清壮さん(58歳)で、33号車のほうは愛息の総介さんがドライブした

「このクルマを造ったのは22歳のときです。早いもので36年前の話になりますね。私は広島出身なので、小さい頃、身近なところにマツダのファミリアやカペラロータリーといったクルマたちがいました。それで大人になって旧車でレースをやろうと思ったときにはR100ロータリークーペの下取り車が安価で流通していたので、それを気軽に購入することができました」

そのように話してくれた土井さんによると、少しの間だけノーマルで乗り、その後、レース車レプリカにモディファイして、当初のボディカラーは真っ赤だったのだという。

「最初は真っ赤で、これもレーシーな雰囲気でした。10年ぐらい前に、1970年に開催されたスパ・フランコルシャン24時間レース仕様にしましたが、33号車のオーナーである加藤 仁さんとJCCAのレースを通じて知り合いになっていたので、こちらは31号車にしました。今日は涼しいので水温も油音も問題なく、クルマの調子がいいですね。息子も加藤さんの愛車である33号車でコースインしたので、一緒に楽しく走れました」

独特の甲高いロータリーサウンドで箱車の祭典につめかけたギャラリーを魅了した31号車と33号車は、これからも土井親子の手で豪快な走りを披露してくれるに違いない。

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