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「リトル・ジャイアント」と呼ばれた! マツダ「ファミリア ロータリークーペ」は格上のマシンをカモっていました

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了/宮越孝政/佐藤亮太

  • ホワイトのボディに赤いストライプが映える31号車はチームのエースカーとしてレース中盤にトップを快走していた武智俊憲/片山義美組を再現
  • グリーンのストライプが映える33号車は5位に入賞したロジャー・エネヴァー/ジョン・ハイネ組を再現
  • 適度にロールしつつ、富士スピードウェイのコーナーを駆け抜けていく
  • 2台の走行は当時を懐かしむ人が多かった
  • ホワイトのボディに赤いストライプが映える31号車はチームのエースカーとしてレース中盤にトップを快走していた武智俊憲/片山義美組を再現
  • ゼッケン31のエンジン。491cc×2ローターの10Aエンジンを搭載
  • ゼッケン33のエンジン。こちらも、491cc×2ローターの10Aエンジンを搭載
  • 会場では、2台を見比べることができた
  • 富士スピードウェイを疾走するロータリークーペ
  • 細部まで当時のマシンを再現
  • オーバーフェンダーも
  • 微妙に異なる2台のオーバーフェンダーなどを正確に再現
  • ゼッケン33号車のインテリア
  • ゼッケン31号車のインテリア
  • ロータリーエンジンらしい快音を轟かせていた
  • ベルギーのスパ・コルシャンで開催されたヒストリックカーレースにも出場した
  • グリーンのストライプが映える33号車は5位に入賞したロジャー・エネヴァー/ジョン・ハイネ組を再現

ロータリー・エンジンで格上のクルマを追いあげる

初レースとなった1968年のマラソン・デ・ラ・ルートで、コスモスポーツが4位入賞を果たしたことで、ヨーロッパにおいて大きく注目されるようになったロータリー・エンジン(RE)ですが、そのレースが行われる少し前の1968年6月にマツダ(当時は前身の東洋工業)は2代目ファミリアに、コスモと同じREを搭載した「ファミリア ロータリークーペ」(型式はM10A)を発表。R100のネーミングで輸出も始まっていましたから、市場では「コスモスポーツ」(輸出名は110S)よりもR100のプロモーションが重要となるのは明らかでした。

本場ヨーロッパの耐久レースに戦いの場を移し戦った

そこでマツダでは1969年からは、コスモスポーツに代えてファミリア ロータリークーペを、海外におけるモータースポーツの主戦モデルとして戦っていく戦略を執っています。その初戦となったのは同年4月に開催されたシンガポール・グランプリのツーリングカーレース。ここで総合1位を獲得し上々の滑り出しを見せ、いよいよ本場ヨーロッパの耐久レースに戦いの場を移しました。

ヨーロッパ遠征の初戦は7月に行われたスパ-フランコルシャン24時間レース。前年にニュルブルクリンクで84時間レースを戦い、REの信頼耐久性には自信を持っていたマツダでしたが、この24時間レースはヨーロッパ・ツーリングカー選手権(ETCC)のシリーズ第8戦で、BMWやアルファ ロメオ、そして久々にカムバックしてきたメルセデス・ベンツなどの有力チームが目白押しでタフな戦いが予想されていました。

しかし決勝レースではポルシェ「911」が上位を独占し、4位のポルシェを追いかけまわしたイブ・デプレ/片山義美組の28号車が5位入賞を果たし、片倉正美/武智俊憲組が6位で続きました。さらに8月にニュルブルクリンクで行われたマラソン・デ・ラ・ルートは3日間を通して雨に見舞われ、チェッカーが近づいたころにようやく雨が止むというタフなレースとなりましたが、ここでもファミリア ロータリークーペの活躍が目立つレースとなったのです。

スタートからポルシェがレースをリードしましたが、後続のフォード「カプリ」の猛チャージを受けてクラッシュしてしまったのです。その後は、この2.3Lエンジンに換装したカプリが終盤までレースを支配していましたが、エンジンブローでストップ。最終的にはランチアがトップチェッカーを受けています。

レースの序盤には、トップグループの後方で3~5位につけていたファミリア ロータリークーペでしたが、片山/片倉/武智組の27号車がクラッシュで、イブ・デプレ/ヘルムート・ケレナーズ/クライブ・ベーカー組の28号車がガス欠で、ともにストップしてしまいましたが、残った1台、ピエール-イブ・ベルタンシャン/ヒューズ・ド・フィアラン/ロジャー・エネヴァー組の29号車は84時間を走りぬき、5位でチェッカーを受けています。

優勝したランチア「フルビア」やトライアンフ「TR6」などのGTやIKA「トリノ」といったプロトタイプが上位を占めるなか、総合2位のBMW「2002」に次いでツーリングカー・クラスでは堂々の2位。前年のコスモスポーツに次いで2年連続の大活躍でした。

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