サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

スバル「フォレスター」を極限リフトアップ!自作で本格オフローダーに仕上げる強者

スバル フォレスター:最大125mmアップを実現した

自作パーツで悪路走破性を極限まで高める

スバル「フォレスター」を本格タフローダーへと進化させたオーナーがいます。きっかけは、パートナーの「クルマ酔い」でした。ローダウン仕様をやめ、少しだけ車高を上げたところから、カスタム魂が再燃。オーナー自身が働く実家の鉄工所で、バンパーやリフトアップブロックを自作。車高125mmアップを実現し、大径タイヤが似合う迫力の姿に変貌しました。

パートナーのクルマ酔いをきっかけにカスタムの方向性を180度転換

SUVイメージが強いスバル車のなかで、とくに悪路走破性能に長けているのがフォレスターである。オーナーが8年前にクルマを探した際、4WD、MT、ターボエンジン搭載という条件で辿り着いたのがフォレスターだった。

当時は、腰高なスタイルでありながら、走りのイメージに振った車高調式のショックをローダウン側に設定して乗っていた。しかし、同乗する奥様の車酔いを誘発させてしまったため、4年ほど前に純正車高に戻そうと考えた。

ところが、オーナーの心の片隅にあったカスタム心が動き出す。

「下げるのがダメなら、せめて3センチほど上げてみよう。そうすれば、ノーマルスタイルではないし、車高を上げることは奥さんのクルマ酔いに影響する乗り心地にも好転するだろう」

という発想から、リフトアップへと方向転換した。

当初は車高調式のショックからノーマル車高の社外ショックに交換し、ノーマルスプリングと組み合わせて1年ほど乗っていた。その間にSNSなどでトヨタ「タコマ」や「4ランナー」をオーバーランド仕様にカスタムしているのを見て触発された。より大径のM/T(マッドテレーン)タイヤを履けるフォレスターを作るべく、さらなるハイリフト化に着手した。が、3センチほどのアップではオーバーランドサイズのタイヤは履けない。そこで、ハイリフト化と並行し、ご自身の職場でもある実家の鉄工所にて、まずはフロントのアイアンバンパー制作に着手した。

鉄工所の技術で実現したハイリフト化

フロントバンパーができ上がると、次にリアバンパーの制作を考えたが、思うように作業が進まず一旦放置。そして、50mmのブロックを前後のメンバーとモノコックボディの間に噛ませ、リフトアップすることを計画した。

自作の鉄製マウントブロックを製作し、2柱リフトを借りて整備士の先輩に手伝ってもらい、メンバーとボディの間にブロックをマウントした。同時に、さまざまな部分の弊害をひとつずつ修正していった。

これと並行してルーフラックの作成にも移った。さらに大径タイヤを履かせたいという目標のもと、具体的なハイリフトのモディファイに取り組み、最終的に50mmから125mmアップのブロックへとマウントを変更した。

その後、スチール製のリアバンパー制作にも着手し、薄型で大径タイヤがよく見える頑丈なオリジナルバンパーが完成した。マッドフラップなどはあえて付けていない。

「これは大きいタイヤを見せることで、視覚的により車高が高く見せられます」

限界走行とビジネス展開

ルックス重視のスタイルを目指していると思われるかもしれないが、オーナーは愛知の矢作川の河川敷や三重の稲部付近の林道によく通っている。さまざまなアンジュレーションの地形を走行し、ハイリフトフォレスターのクロスカントリービークルとしての限界点を自分なりに楽しんでいるようだ。

時にはトラクションが抜ける状態からクラッチを蹴って、浮いた車輪へ擬似的にトラクションをかけてみるなど、試行錯誤のオフロードドライビングも行っている。その過程でクラッチを焼いた経験もあるそうだ。そうした経験を積みながら、フォレスターを駆使するオフロードの走りを楽しんでおり、最近ではお子さんを連れて家族でアウトドアにも出かけているそうだ。

アウトドアというシチュエーションが必要となり、ルーフラックの自作への原動力のひとつとなった。そのラックはショップからの依頼もあって、SK型フォレスター用を5セット納品した実績がある。自作とはいえ、さすが鉄工所で培った技術が投入されているだけに、クルマ系のプロも認めるほどの出来栄えだったわけだ。

モバイルバージョンを終了