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念願かなって「GT-Rオーテックバージョン」を入手!「ハコスカ」も「マークII」も4ドアだったオーナーのこだわりポイントとは?

4ドアだからこそ買う意味がある 

2023年10月22日に熊本県で開催された「九州☆GT-Rミーティング2023」において、限定422台が生産された4ドアの日産「スカイライン GT-R」のうち、2台が参加。そのうちの1台のオーナーである松本宗貴さんに、なぜ4ドアを選んだのか? その思いを聞いた。

生粋のセダン好きだから選ぶ価値があった?!

1989年に登場した日産スカイラインGT-R(R32型)以降、2002年まで作られたR34型までの「GT-R」は、第2世代と呼ばれている。基本的に2ドアクーペしかボディ設定はなかったのだが、1997年に開催された第32回東京モーターショーにおいて、突如として4ドアGT-Rが出品された。ニスモシリーズや福祉車両など、日産の特装車を担うオーテックが手がけており、1998年に正式発売の運びとなった。

日産スカイライン GT-Rとしては4世代目となるR33型は、1995年から1998年に販売された。16年ぶりに「GT-R」の名前を冠して登場した先代のR32型と比べると、ボディサイズは拡大。それにともない重量も増えたことで、峠などで走りを楽しむユーザーなどから敬遠され、「失敗作」と揶揄される世代だったのは否めない。

しかし、モデル末期の1998年に、先にも説明したように、オーテックから4ドア版GT-Rが発売された。スカイライン生誕40周年を祝う特別車として、「大人のための最高性能スポーツセダン」をコンセプトに422台が生産されたのだった。

この車両のオーナーである松本さんは、約3年前にこの日産スカイラインGT-R オーテックバージョン 40th ANNIVERSARYを入手。数あるGT-Rの中でもこの車両を選んだ理由。それは、松本さんのクルマの趣向が大いに関係していた。

「私は昔から4ドアセダンが好きなのです。トヨタ・マークIIやハコスカも所有しましたが、2ドア設定がある車両でも全部4ドアを選びました。当時、オーテックから発表された時も購入したかったのですが、ファミリーカーが必要だったのでその時は諦めたのです。そして、念願かなって3年ほど前にこの個体を手に入れることができました!」

4ドアGT-Rの美学は後席ドアにあり

「スポーティな雰囲気を求めると断然2ドアなんでしょうけど、4ドアならではのこだわりが感じ取れるのが好きなんです」

そう語る松本さんに、愛車の好きな所を尋ねてみると、「それはやっぱり、後ろのドアまわりですよ!」と即答。このR33型GT-Rオーテックバージョンは、マニアならば周知の事実だが、数々のこだわりポイントがある。そのひとつが、4ドアボディを流用しつつ、2ドアGT-Rと同様のブリスターフェンダーを採用していることなのだ。

第2世代と呼ばれたR32型以降のGT-Rのボディは、2ドアクーペをベースに、全てブリスターフェンダー化されている。オーテックでは、そのデザインをこの4ドア版GT-Rにも踏襲しているわけだが、リアフェンダーのみならず、リアドアや開口部の見えないボディ部分まで、全てを作り直さなければいけない。

つまり、「本物の4ドアGT-R」を目指して、気が遠くなるような作りこみがこのオーテックバージョンに採用されているのである。このポイントが松本さんを魅了しているのは、改めて言う必要はないだろう。

なお、取材中にリアドアを開けて見せてくれた松本さんからポロリと漏れた言葉は、「ここを見ているだけで、何杯でもお酒が飲めますね(笑)」。4ドアセダン好き、ここに極まれり、だ。

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