光岡自動車が実際に輸入していたロンドンタクシーをオマージュ
2024年10月12日(土)に広島市西区観音新町の広島マリーナホップで開催された光岡自動車主催の「オーナーズミーティング」には、歴代さまざまな光岡車が参加していました。その会場で1台しか見かけなかったクルマが「ユーガ」です。ベース車は日産初代「キューブ」。往年のロンドンタクシーをモチーフに、約2年弱しか生産されなかった希少車を紹介します。
かわいい系か走り系か、究極の2択で出した結果…
光岡「ユーガ」のオーナー、“しろやぎ”さんがこの愛車を購入したのは、2023年12月のこと。その前には光岡「ビュート」を所有し、以前乗っていたクルマが壊れてしまったので乗り換えたという。その当時の愛車がかわいい系のデザインだったこともあり、同じような系統にするか? それとも、マツダ「ロードスター」のような走り系にするか? この2択で悩んでいたそうだ。
「もともとユーガも興味がありました。でも、数ある光岡車のなかでも、ユーガは台数が少ないのです。そんななか、中古車情報サイトで長野のお店にあることを発見して。地元から長野まで足を運んだ結果、ひと目惚れしてしまったのです」
日産「キューブ」をベースとしたユーガは、約200台が生産されたといわれている。そのため、“しろやぎ”さんがいうように、中古車を探し出すのはひと苦労。情報を掲載していた中古車販売店も、もともとは積極的に販売するつもりはなかったそうだが、“しろやぎ”さんの熱意が勝り無事に譲ってもらえたのだった。
倶楽部光岡を主宰するご主人のサポートも重要
ユーガの前にビュートを所有していたという“しろやぎ”さん。光岡車に対する興味が深いのは、じつはご主人の影響が強いようだ。光岡車のオーナーだけが入会できる「倶楽部光岡」は2015年頃から活動を開始したグループだが、この代表を務めているのが“しろやぎ”さんのご主人の“組長”さんなのだ。
「現在は36名で活動しており、2年おきに聖地巡礼と称して、光岡の本社がある富山まで訪れています。こういう活動を光岡の会長さんや社長さんも喜んでくださっており、私たちオーナーも含めてファミリー感が強いのが特徴だと思います。現地を訪れるとより実感しますが、光岡のクルマは職人さんが手作りで生産されています。
メーカーとしてのクラフトマンシップがそれぞれのクルマに宿っているから、私たちオーナーは自分の愛車に対する愛着が強くなり、その思いを共有するオーナーが多いからこそ、みんな手放さないのだと思います」
そう語る“組長”さんが、“しろやぎ”さんの前愛車であるビュートをそのまま引き継いでいるそう。そのほかにビュート コンバーチブルも所有しており、2人の光岡への愛の深さを感じた。光岡が作り出すクルマは、このような情熱を持つオーナーのもとで大切にされていることを実感したのだった。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)
