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「ケンメリ」チバラギ仕様がなぜ関西に?「オバフェン」「チンスポ」「シャコタン」族車仕様の「ヨンメリ」は4連チェリーテールがアピールポイント!

日産 4代目 スカイライン:フロントスポイラーはジャパンレース用のスポイラーを加工し、延長デッパを取り付けている

趣味の域を超えた極上カスタムマシン

関西ではなかなか見られないチバラギ仕様の、真紅の日産4代目「スカイライン」。じつはこれは、神戸の「カーコンサルメリッツ」の代表が趣味で仕上げたものでした。往年のグラチャンスタイルを彷彿とさせる姿は、細部までこだわり抜いた仕上がり。懐かしさと迫力を兼ね備えたこのケンメリのカスタム内容を紹介します。

伝説のスカイラインが築いた黄金時代

1972年に発売された日産4代目「スカイライン」は、「ケンメリ」の愛称で親しまれている。当時流れたケンとメリーの物語を描いたCMが話題になり、そのCMソングにもなったBUZZが歌う「ケンとメリー〜愛と風のように〜」は大ヒットを記録。オリコンチャートで19位、33万枚以上を売り上げた記録が残っている。

そんなケンメリは、生産期間がわずか4年間だったにもかかわらず販売台数は67万台を達成。先代の「ハコスカ」を大きく上回り、歴代スカイラインシリーズの中では最高販売台数を記録した。

このクルマは当時のグラチャンブームの影響を受け、いわゆる族車としても高い人気を誇っていた。オーバーフェンダー、チンスポイラー、シャコタン、極太タイヤのカスタムスタイルが大流行し、そこから派生するさまざまな仕様が誕生した。

真っ赤なヨンメリが放つ圧倒的オーラ

今回、大阪オートメッセ2025(OAM)の会場に展示されていたド直球なカスタムを施す真っ赤なケンメリは、神戸にファクトリーを構える「カーコンサルメリッツ」の代表が趣味で製作した1台だった。関西ではあまり見かけないド迫力のチバラギ仕様にしているのがポイントだ。

フロントスポイラーはジャパンレース用スポイラーに延長加工し、サバンナワークスオーバーフェンダーを追加装着することでワイド感を強調。サイドは幅広ステップが巨大なオーバーフェンダーとつながるチバラギ仕様のサイドステップをセットし、リアは定番の3分割ウイングでまとめ上げている。

フロントのケンメリレーシングジャケットに加え、4連チェリーテールに交換しているのも大きなアピールポイント。族車として主張させるならば、とくにリアのテールランプ交換は効果があるカスタムといえるだろう。

基本的にパーツは当時物を集め、それを加工して装着している。よく見ればホイールは懐かしの1円玉ホイールことマークIを装着し、タイヤは当時のレーシングレインタイヤをセット。自走ではバーストの危険が考えられるが、展示車両ということで雰囲気を重視。展示後は即席交換とのことだった。

わかる人が見れば懐かしいというだけでなく、地域性をも感じさせる仕上がり。このクルマはケンメリだが、カスタム界において厳密にいうならば4枚ドアなので「ヨンメリ」と呼ぶのがふさわしいだろう。

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