A14型エンジンへの換装でさらに磨かれたX-1は、チェリー2台を愛し続けるオーナーが育て上げた快速クルーザー!?
自動車の長い歴史のなかには、後世に語り継がれる個性的なデザインの車が数多くリリースされてきました。今回は石川県小松市で開催された金沢クラシックカーミーティングで見かけた、初代日産チェリークーペのX-1を紹介します。オーナーは、なんと初代チェリーX-1Rにも長年乗り続ける、筋金入りのチェリーファンでした。
45年来の愛車も所有! 1973年式日産チェリークーペ1200 X-1を譲り受け、16年連れ添うオーナーの偏愛
石川県小松市の日本自動車博物館で開催された金沢クラシックカーミーティングの会場には、日本全国からさまざまな車両がエントリーし、なかには変わり種の車両も見ることができた。そんな会場で発見したのは、独特のクーペ形状を持つ初代日産チェリークーペだ。スポーティなシルエットながらコンパクトなボディは非常にキュートで、周囲の車両と比べてもかなり小さい。
クルマから降りてきたオーナーの奈佐さんに話を伺った。
「このクルマは1973年式のチェリークーペ1200 X-1で、今から16年くらい乗っています。実はこのクルマのほかにも45年乗り続けているチェリー1200 X-1Rにも乗っているんですが、このクルマはそれを知った前オーナーが手放すので買ってほしいと言われて譲り受けました」。
日産初のFF車で個性派スタイルの日産チェリーは旧プリンス系が開発、高性能版「X-1R」など独自路線!!
日産のなかでも旧プリンス系のメンバーによって開発されたチェリーは、日産初のFF車でサニーよりもちょっとだけ下のコンパクトなクラスとして1970年に登場した。フロントに日産のA型エンジンを横置きに搭載し、英国のミニのようにその真下にトランスミッションを配置する二階建て方式のFFレイアウトを採用している。コンパクトながら居住性を確保する工夫が随所に見られる。
デビュー翌年の1971年には3ドアクーペが追加された。大型のハッチゲートを備えたプレーンバックスタイルのクーペボディは、スタイリッシュかつ個性的だ。取材車両はA12型1171ccのSUツインキャブエンジンを搭載したX-1となるが、奈佐さんが所有するもう一台のX-1Rは、X-1をベースとしたホットバージョンで、13インチのラジアルタイヤとオーバーフェンダーなどを装着していた。チェリークーペがレースでも活躍していたこともあり、当時の若者を中心に絶大な人気を誇った。
生粋のチェリー愛好家がA14エンジン換装で快適仕様。将来はGX用5速化計画も目指す、1973年式日産チェリークーペX-1
奈佐さんは免許取得後に最初に購入したのがチェリー1000だったそうで、その後、現在も乗り続けているチェリークーペX-1Rに乗り換えたという生粋のチェリーファンだ。以来、X-1Rは大切に乗り続けているという。
そして16年前に増車となったこのX-1は、標準の1.2リッターSUツインキャブエンジンに換えて、2代目チェリーF-II用のA14型1.4リッター+SOLEXツインキャブ仕様に換装されており、力強く非常に乗りやすい快適仕様に仕上がっているとのことだ。将来的には同じチェリーF-IIのGXグレード用の5速マニュアルトランスミッションをスワップし、さらに快適なチェリークーペにする予定だという。インテリアはホンダCR-X用のシートを流用し、ステアリングをナルディに交換。足回りも最近では珍しいブラックレーシングの8スポークホイールを履くなど各部をアップデートしており、こういったイベントへの遠征クルーズも快適に楽しめるそうだ。
