USの空気を纏った“おじさんセダン”が色香をふりまく
晴れ渡った空の下、北の大地・新千歳モーターランドにて行われた北海道最大のオールジャンルイベント『C-CUP 2026 [北海道]』。主催のカーブティック ヴォイスはカスタム雑誌の表紙車を何台も輩出するプロショップ。ユーザーにも支持されており、イベント開催となると道外からもエントリーするオーナーはもとより、アフターパーツを扱う各社メーカーも多数集まるほど注目されているのだ。そんな中、視線を奪うセンスあふれる1台を紹介したい。
「速さ」だけじゃなく、「USらしさ」を徹底的に追求した1台
今回紹介する、すぅさん(30歳)が仕上げた1997年式・三菱ギャランVR-4(EC5A)。オーナー歴は約1年半とまだまだ短いが、ベース車としては、すぅさんととほぼ同い年というギャランを、北米仕様=USDMコンセプトでじっくりと腰を据えて作り込んでいる。三菱車が好きになったきっかけは、幼い頃に見たランサーエボリューションのラリーシーン。
「若い頃はラリー車が好きだったんですが、年齢を重ねるにつれて、カスタムされたクルマの格好良さにも惹かれるようになりました」
ベース車探しでは、「サンルーフ付きのセダン」という条件を掲げていたところ、理想の個体を名古屋で発見。遠方から引っ張ってきてもらい、USDMプロジェクトがスタートした。
三菱愛から始まったUSカスタムプロジェクト。北米仕様を徹底再現
ベース車はギャランVR-4だが、北米ではGALANT ESとして販売していたモデル。イベントでひと際目を引いたボディカラーは、北米純正色のタンパブルーパールメタリック。これは日本には設定のない色だった、
「一番USっぽい色だったので、このカラー以外考えられませんでした」
ちなみに購入時は純正ホワイト。圧倒的にこちらの方がUSらしいのは納得だ。塗装と同時に、US純正の前後バンパーを装着。フロントは北米仕様特有の5マイルバンパー。国内仕様よりも大きく前へ張り出す独特のスタイルだ。
ちなみに仕様変更したのは…
USフロントバンパー/USフロントグリル(中期メッキ仕様)/USヘッドライト/USリアバンパー/US固定式ドアミラー/USサイドモール(GALANTエンボス入り)/USテールランプ/ESエンブレム/北米仕様ナンバーポケット/USスリーダイヤエンブレム
など、細部まで徹底的にUS化を図る。
テールランプは日本の保安基準に合わせ、ウインカーをオレンジ球へ変更するなど実用面も抜かりない。サイドマーカーはあえてスムージングし、よりクリーンなサイドビューを演出している。ちなみにベース車はAT。しかし、それをマイナスとは考えていない。
「USだとAT車が主流なので全然問題ないですね」
また、搭載されているエンジンは2.5L V6ツインターボ。「めちゃくちゃ速いんですけど、おじさん車なので速く見られません(笑)」。見た目は落ち着いたセダン。しかしアクセルを踏めばVR-4らしい実力をしっかり発揮する。
“無加工”にこだわった絶妙な足まわり
足まわりはロームエアーのエアサスを装着する。検索時には、「ギャラン用の設定があったのは驚きました(笑)」
専用があるなら、それを! といったところだろう。フロントにはメーガンレーシング製アッパーアームを装着し、フェンダーは(ツメ折りなし、インナー加工なしの)完全無加工。その条件で収まるサイズを追求した。「ツメまで加工しだしたら、もっとツラを出したくなる。そこまで行くと“沼”なのでギリギリ我慢しています(笑)」
ホイールはWORK Seeker DT(18×8.0J インセット22の2ピースモデル)。
「ギャランのボディサイズには18インチがベストバランス」。タイヤはUSブランドへのこだわりからNITTO NT555をチョイスしている。マフラーはフジツボ製。「走れるけどうるさいのは好きじゃないというか、卒業しました(笑)」
派手なサウンドではなく、大人のスポーツセダンらしい落ち着きを選択した。
インテリアもUSテイストを徹底する
インテリアはベージュ基調で統一する。
「US車はベージュ内装が多いので、そこも揃えたかったんです」
MOONEYES製ダッシュマットを装着し、ピラーやアームレストはDIYで張り替える。色味がマッチしているセミバケットシートは、一見するとインテリアに合わせたオーダー品かと思いきや、張り替え屋さんに展示されていた張り替え済みのRECARO SR-IIIだったとのこと。偶然とはいえ、色味まで理想だった一脚を見つけ、違和感なくインテリアへ溶け込ませている。
他にも車内には、当時アメリカで配布されていた純正カタログを常備。US製ノーズブラも所有しており、イベント仕様として使い分けている。今後は本州で開催されるUSDMイベントへの参加を予定しているが、カスタム熱も止まっておらず、ブレーキ強化に加え、当時モノのホイールであるAXIS Speed Six(6本スポーク)も所有しているので、履き替えての参加も計画中なのだ。
