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メルセデスAMG GT Sが630馬力に! 愛車の潜在能力を引き出すECUチューンの世界

メルセデスAMG GT:ECUチューンによって510psから630psへと引き上げられたエンジン。ストリート走行でも効果がはっきりとわかる、力強いブーストフィールを実現し走りを大きく変えるのだ

メルセデス本来の潜在能力を引き出すECUチューンの世界

ECUのプログラムを書き換え、エンジン本来の性能を引き出すのが「デジタルスピードジャパン」のECUチューンです。ドイツ本国のチューナーが作成する最適化データにより、圧倒的なパワーと扱いやすさを両立しているのが特徴です。日帰りでの施工が可能で、5年保証やノーマル復帰にも対応。TCUチューンとあわせ、愛車をより刺激的な1台へと進化させるカスタマイズの詳細をご紹介します。

純正の上質さを保ちながら別次元の加速を引き出す

クルマのエンジンは、ECUが燃料や点火時期、ブーストなどを細かく制御することで、ドライバーの意思に応じて快適に動いている。そのECU内のプログラムを変更してパワーやトルク、レスポンスを引き上げるのがECUチューンだ。

専用ツールを使ってECU内のプログラムを変更するのだが、誰にでもできるわけではない。プログラムによっては、パワーやトルクが上がっても扱いにくいエンジンになってしまうこともある。メルセデス ベンツなら、スムースに吹き上がって快適にストリートを走れるプログラムが欲しくなるはずだ。

デジタルスピードは欧州車をメインに数多くの車種に対応したECUチューンを行っており、プログラムを作成するのはドイツを拠点にヨーロッパ各国にネットワークを確立する本国チューナーだ。フルノーマルからエアクリーナーやリアマフラー交換までのエンジンに対応するオーソドックスなプログラム以外に、スポーツ触媒や触媒レスに対応した「ステージ2」、タービン交換に対応した「ステージ3」、ターボラグを抑える「アンチラグシステム(ミスファイアリング)」など、いくつかのオプションが用意されている。

デジタルスピードのECUチューンの窓口になるのは、デジタルスピード総輸入元となるデジタルスピードジャパン、もしくは指定ディーラーだ。専用ツールでECUの純正プログラムを読み出してそれをドイツに転送する。そして数時間後にドイツのチューナーがそのプログラムを変更して送り返してくるため、それをECUにインストールする仕組みだ。

ECUチューンを施したクルマはアクセルワークに気持ち良く反応してくれるので、低中速域を多用するATでのストリート走行でもその効果ははっきりとわかる。とくにターボ車は、純正とは明らかに違う力強いブーストフィールが体感できるのだ。

今回取材したメルセデスAMG「GT S」は、スポーツ触媒とマフラーの排気系チューンが施されており、ECUチューンにはオプションのステージ2とアンチラグシステムが加わって、スペックは510psから630psに引き上げられている。

専用ツールで純正データを読み出しドイツ本国へ転送

ECUチューンの方法は車種によって異なっている。たとえばメルセデスAMG GTの場合は、専用ツールを使用したOBD2ポート通信(もしくはECUとダイレクトに繋ぐベンチ作業)となる。

パソコンの画面からメーカーや車種、プログラムの読み出し箇所などを選択して純正ECUのプログラムを読み出す。ドイツに転送した数時間後にプログラムが変更されて戻ってくるため、それをECUにインストールしてチェックすれば作業完了となる。

ドイツとの時差の関係から、作業は月曜から土曜の午後からになる。特殊な車種を除いて19時ごろには作業が終了するので、日帰りでのチューンが可能だ。

参考までに、C190型のメルセデスAMG GTの場合、ECUチューンが28万8750円、ステージ2プログラムが2万2000円、アンチラグシステムが2万2000円となっている。ただし、2020年夏生産以降のクルマにおいてはECUのデータ保護が行われているため、プロテクション解除のための費用が別途必要となってくる。

5年間の保証付きでノーマル状態への復帰も可能

ECUチューンはメカニカルトラブルや自己管理不足のトラブルを除いて、5年間の保証がつく。そしてノーマルプログラムも保存されているので、いつでもノーマルに戻すことが可能だ。

ディーラーに入庫した際、リコールや点検などでECUチューンのプログラムが消滅してしまった際には、有料で再チューニングサービスも行っている。

シフトアップを最適化するTCUチューンにも対応

デジタルスピードではエンジンだけでなく、TCU(トランスミッション コントロール ユニット)チューンも行っている。チューンの方法は2タイプある。

まずひとつは、純正ミッション内の設定値を変えることで半クラッチ状態を少なくして、スポーティにシフトアップさせる方法だ。シャシーナンバーを記録した専用モジュールをOBD2ポートに差し込むことでTCUのチューンや解除が可能で、今回取材したメルセデスAMG GTにもこのTCUチューンが行われている。

そしてもうひとつの方法が、TCUプログラムの書き換えだ。タービン交換などによってパワーが上がりクラッチの滑りが生じた際には、クラッチプレッシャーを強くして滑りを抑えることができる。

目に見えない電子制御の世界に手を入れることで、封印されていた愛車の真のポテンシャルを解き放つECUチューン。ネットワークを介して本国とつながるデジタル技術の進化がもたらした現代ならではのカスタマイズは、プレミアムカーの新たな楽しみ方と奥深さを我々に教えてくれる。

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