「長滞在大歓迎、駐車場に住もう!」が可能に
駐車場に長期滞在。「ダメでしょ! 道の駅やSA/PAでは問題になってますよ!」と、否定する方も多いでしょう。ところが、国内初となる中長期滞在可能な”住める駐車場”として「バンライフ・ステーション」がオープンしました。
この「バンライフ・ステーション」とは、主に箱型のクルマ(バン)を拠点に、仕事や旅をしながら生活、つまり”バンライフ”を送る「バンライファー」向けの車中泊施設のこと。これまで中長期滞在可能な車中泊施設はなく、道の駅、オートキャンプ場、RVパークなど、一時的な仮眠もしくは車中泊ができる施設しかありませんでした。
「バンライフ・ステーション」は、中長期の滞在が可能。併設されている「田舎バックパッカーハウス」のコワーキングスペース、リビング、キッチン、浴室、畑、Wi-Fi、パソコンなど、生活で必要となるスペースや設備の共同利用もできるそうです。さらに驚くべきは住所登録ができ、田舎での暮らしを体験し、日々の生活を快適に過ごせる次世代のライフスタイルを提供。これが「長滞在大歓迎、駐車場に住もう!」なんです。
昨今、仕事と旅を両立しながらクルマでライフスタイルを送る前述の「バンライファー」や、キャンピングカーやトラックの荷台に住居のような”くつろぎ空間”を載せた「モバイルハウス」の旅人が増加。また「アドレスホッパー」と呼ばれる多拠点住居者など、移動をしながら仕事や旅を楽しむという現代版遊牧民のライフスタイル実践者も増えています。
このような状況下で、ブログ運営や田舎体験事業を手掛ける「田舎バックパッカー」と、全国各地に点在する駐車場や空き地を車中泊スポットとして貸し出すシェアサービスを提供する「Carstay」が提携。今回、「バンライフ・ステーション」の第一号拠点として実現に至ったわけです。
場所は石川県鳳珠郡にあり、「田舎バックパッカーハウス」に併設する場所。気になる料金は、15日以上~30日未満で2万2000円、7日以上~15日未満で1万2000円、7日間では7000円で利用できるそうです。しかも、一部光熱費込みというのも嬉しいポイント。利用方法は「田舎バックパッカー」のブログから、必要事項を記入して応募するだけ。
能登の限界集落で、様々なライフスタイルを持った旅人や現地の人々が行き交い、“ざっくばらん”な交流が盛んになることから、交流人口の増加も見込めるでしょう。
一方、クルマもこれまでの単なる移動手段からホテルやオフィス、そして住居など、「動く生活場所」へと発展していく可能性が広がります。今後は、動く事が可能な自動車と、不動産を融合した「可動産」スペースを各地に増やす「バンライフ・ステーション」の全国展開も視野にいれ、誰もが好きな時に、好きな場所で好きな人と過ごせる世界をつくることを目指し、従来の暮らしと旅とは違う「移動方定住」を提案していくそうです。新しいクルマ旅のカタチとして、期待できますね。
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田舎バックパッカー
住所:石川県鳳珠郡穴水町字川尻タ31(田舎バックパッカーハウスに併設)