セダン業界の発展のため、この210クラウンで時代を動かしたい
クラウンを購入したのは昨年の7月。納車されたその日にフェンダーのツメ(折り返し)をカット。あらかじめ用意していた純正バンパーを加工し、エムズスピードのエアロを装着。新車で買って1ヶ月後にイベントデビューを果たしたオーナーは、なかなかいないだろう。
もちろんその仕様はただの序章に過ぎず、9月にはオーバーフェンダーを製作するべく純正フェンダーを切り刻んでしまう。ツメを加工する程度ならまだ許せた。でもカッターが入り、フェンダーが少しずつめくれ上がっていくクラウンを見て、さすがに戸惑いを隠すことはできなかったそうだ。
「自分で『切ってくれ』と言っておきながら、少し複雑な気持ちになりました。でも現行車で自分のスタイルを確立したかったので、まずは切らなきゃ始まらなかった」。
理想の形状は、新しめの車種では珍しいクッキリ系。ナチュラルに作る人が多いから、その逆を行く。定番のミミ(フェンダーの縁の部分)もあえて作らなかった。
「ツライチはミミの厚みで多少調整ができる。でも僕は、あえてごまかしが効かないミミなしで作りました。カタチとしては賛否両論ありますが、インパクトは出せたと思います」。
フェンダーを製作したことで緊張の糸がほどけたのか、そこからは勢いが加速。艶やかな純正ブラックのボディはオリジナルのミッドナイトパープルで塗り直し、ライト&テールもフル加工。わずか半年で、ベースとなるスタイルを完成させた。
- あちこち加工していても、210アスリートを象徴するグリルは純正を生かす。エムズスピードのフロントハーフは純正バンパーと一体化し、両端の下方向への出っ張りをカット。左右の開口は大きく広げ、鉄板で作ったフィンを添える
- リヤハーフバンパーもエムズ。こちらも純正バンパーとのすき間をスムージングし、ディフューザーの細長いダクトを埋めた。ちなみにボディカラーは、エブリイ純正色に煌びやかなガラスパウダーを加えたもの
- ライト加工は2作目。2連プロ眼が欲しく、210マジェ純正ライトを流用。そのプロ眼はイカリング+レッドアイで妖艶に。スモールも赤LEDに打ち替え
- テールも作り直し、アクリルで現行マスタングのデザインを再現






















































