ライトとしての機能を損なわず
純正デザインの良さを引き出す
ドレスアップの基本といえばホイールやエアロパーツ。さらにヒカリモノとなるのだが、加えるのではなくリメイクともいえるのがヘッドライトの加工だ。
かつては”数勝負”だったが、その潮流は機能性を兼ね備えて個性を出す方向に変化している。
「今と昔ではヘッドライト加工の定番が大きく変わってきました。昔と言っても、ここ4、5年の話ですが(笑)。以前はとにかくインパクトを狙って2連、3連の大型プロジェクターやイカリング、LEDをどれだけ多く入れられるか、みたいなところで勝負していました」と語るのは、カスタムプロジェクト2300の杉本さゆりサン。
「最近は、必ずしもそうではない。純正の機能を生かして、さり気なく他と違いを見せる、という流れが主流になってきました。特に現行に近いクルマではその傾向が顕著です。それってやっぱり、最近の純正ライトがどんどんカッコ良くなってきているからだと思います。純正プラスαでも十分武器になるからです」という。
そもそもプロジェクターを何個も入れたライトでは光軸がどうしても合わない。
当然のことながら車検はパスできないばかりか、普段の走行にも使えない。
イベントユーザーだったらあまり気にならないかもしれないが、街乗りに使うのであれば決してスマートとは言えないことだ。
最近は、そういう部分を気にするオーナーが増えているようだ。
ここで紹介するトヨタ210系クラウンのヘッドライトは、まさに純正プラスαの典型。
光源を変えることで、自分の好きな色で光らせられるのが特徴だ。
パーツは純正部品をそのまま使っているので、見た目の変化は一切ナシ。LEDに打ち替えてRGBコントローラーを繋げるだけ。色の変更はスイッチ一つで外部から操作可能という。
色の種類はほぼ無限大と言える。ちなみに男性からはレッドアイが人気なんだそう。210系クラウンの特徴であるアイラインも同色で発光し、存在感を高めている
「例えば、運転中は安全なホワイトに設定して、ナイトミーティングでは七色に光ってめちゃめちゃ目立てちゃう。そんなギャップって素敵じゃないですか(笑)」と杉本サン。
イベントでのインパクトを重視した16アリスト
16系アリストのライトは、これまでの話の流れをぶった切るような純正の要素はゼロのレイアウト。
イベントで賞を狙っているお客サンから、インパクトのあるライトを、というオーダーを受けて製作したそうだ。
このライトはインナーもかなり加工している。
外側に3連プロジェクターを移植、内側は日産V36型スカイラインのプロジェクターをインストール。
ファイアパターンでアクセントをアクリルで製作している。ちなみにこちらもRGBで色変えを可能だ。
アクリルは目立ちたい方にオススメとのことだ。
「このライトは要素の多さの割に綺麗にまとまりましたが、お客サンのオーダーによっては物理的に不可能な場合もあります。オーナーさんの『あれも入れてこれも入れて』という気持ちは、私もVIPオーナーなので痛いほど分かります。なので、製作前の打ち合わせはとても大事です。色々な材料やうちのデモライトを見ながら、私も色々な提案をさせてもらいます。その結果、納得していただいて満足してもらえたら最高です」と杉本サンは語る。
「RGBで色を変えられますが、やっぱりこのライトにはレッドが似合います」と杉本サン。
美しいアクリルメイクと3連+単眼プロジェクターと、さらにそれを覆うイカリングと、要素てんこ盛り。間違いなく、イベント会場でも注目を集められるはずだ。
アイラインをアクセントにLEDを敷き詰めた30セルシオ
最後は30セルシオ。レクサスLSのプロジェクターと粒LEDやアクリルを使っているが、主役はアイライン。内部に極薄のLEDテープを仕込んでいまる。
ぎっしりとチップLEDが敷き詰められているため、これだけ自然な面発光を実現できているそうだ。
ウインカーはLEDの粒をギッシリと並べる。アイラインは昼間でも目立ち、全体のアクセントになる。サイドのアクリルはライン上に並べた。内部にLEDを仕込んで幻想的に光らせる。
「イベント会場でライトを加工しているクルマを見ると、私が作ったわけでもないのに嬉しくなっちゃいます(笑)。街乗りでも差をつけるなら、やっぱりライト加工がオススメです。気軽に何でもご相談くださいね」と杉本サン。
カスタムプロジェクト2300 TEL0545-64-5594 http://chic2300.com
(レポート:VIPスタイル編集部)
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