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波乱の展開!86&BRZワンメイクバトル【TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2017 第2戦】

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青木孝行選手がポール・トゥ・ウィン
第2戦「オートポリス」で圧巻の勝利!!

いま、最も盛り上がっているワンメイクレース「TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceレース」。
レギュレーションが異なるプロクラスとアマクラスに分かれて開催されるが、どちらも過激な闘いが繰り広げられている。

ツインリンクもてぎで行われた開幕戦(プロクラス)の予選、#1佐々木雅弘選手(BS)が見せつけた速さは衝撃的なものだった。予選2位に対して1秒以上の差を付けてのポールポジション。決勝レースでもトップを快走し、余裕を感じさせる展開で、優勝を勝ち取った。
他のチームがほぼ同じようなタイムペースなのに対して、1台だけが飛び抜けた存在であることは、あの日のツインリンクもてぎに居た誰もが感じていた。

[予選]第2戦のオートポリスでは
上位20台がコースレコードを記録

1周1秒という差は10周になると距離でいえば約280mということになる。ワンメイクレースという条件が限られた中で、その差はとてつもなく大きいものなのだ。
5月4日、富士スピードウェイで行われたスーパーGTにエントリーしていないドライバーたちは、早めに第2戦が開催される熊本県のオートポリス入りすることができた。
佐々木雅弘選手もそのひとりで、当日の走行では2分12秒3を一発で叩き出す。これはコースレコードを2秒近く上回るタイム。佐々木雅弘選手のコメントは「11秒台半ばくらいまで、イケるかもしれない」というもの。そして、翌日に合流したドライバーたちが走り始めたものの、2分14秒前後のタイムがほとんど。タイム差は縮まるどころか、逆に開いてしまっていたのだ。
もしかして、ツインリンクもてぎの再現か?? と思わせるものとなった。

しかし約1カ月という時間は、そうした大きな差を風化させていた。
5月7日に行われた予選では、真っ先にコースインしてトップタイムを出したのはブリッドのマシンで参戦した#55元嶋祐弥選手(GY)。しかし、2分12秒686という最速タイムは、すぐに#47蒲生尚弥選手(BS)の2分12秒008へ塗り替えられた。
そして、タイムアタックするマシンが次々とコースレコードを超えていく中、予選は赤旗中断となる。

再開後にタイムアタックに入った佐々木雅弘選手は、見事に2分11秒951でトップタイム。
しかしその直後、#31青木孝行選手(BS)が2分11秒637をマーク。皮肉にも佐々木雅弘選手の予言通り11秒台半ばのタイムにより、青木孝行選手がポールポジションを獲得した。
「12秒前半くらいのタイムと思ったんですけど、11秒6まで出ていましたね。特別なことは何もしていないですよ」と、青木孝行選手が好調な時、予選はいつも彼のイメージよりも0.5秒は速い。去年の6月、9月の富士スピードウェイ戦はまさにそうだったのである。

予選2位は、3年ぶりに「86/BRZ Race」に復帰した#76小河諒選手(BS)が食い込み、3位に佐々木雅弘選手、4位に蒲生尚弥選手となった。
なんと上位20台がコースレコードを叩き出したのである。

 

[決勝]ベテランらしい巧みなレース運びを展開

クリーンなスタートで始まった決勝レース(予選と同じく5月7日)。
上位陣が集団で接近戦を繰り広げる展開になっていった。そして3周目、第1ヘアピン手前の5コーナーで小河諒選手と蒲生尚弥選手が接触し2台ともにリタイヤ。
これで上位陣は、青木孝行選手、佐々木雅弘選手、そして3位には予選5位で「前の4人は絶対に引かないから何か起きる」と少し引き気味に構えていた#97近藤翼選手(BS)というレース展開が進んでいく。

佐々木雅弘選手にとっては、青木孝行選手に仕掛ける絶好のチャンスが早くやってきた。
4周目にはギャップを約0.6秒縮めて、真後ろにピタリと付ける。しかし、ベテラン青木孝行選手はそう簡単ではなかった。レースペースを巧みにコントロールして、佐々木雅弘選手のペースを乱していく。
その術中にはまってしまった佐々木雅弘選手は「5周目あたりから青木さんにコントロールされているような気がしていたんだけど、どうにもならなかった」とコメント。レース終盤には近藤翼選手も追い付いて来たため、佐々木雅弘選手はアタックするチャンスを失ってしまったのだ。

結果、青木孝行選手は2014年以来の優勝をポール・トゥ・ウィンで飾る。
まさに、圧巻の勝利であった。

 

RESULT
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2017 第2戦(プロフェッショナルシリーズ)
[オートポリス 全長4.674km] 日程:5月7日(日) 天候:晴れ 路面:DRY

 

Pos. No. Driver Time(Delay) Car BEST TIME Tyre
1位 31 青木孝行 22’30.352 ケーエムエスフェニックス86 2’14.300 BS
2位 1 佐々木雅弘 0.553 小倉クラッチ REVO86BS 2’13.831 BS
3位 97 近藤 翼 2.396 神奈川トヨタ☆DTEC86R 2’14.482 BS
4位 88 井口卓人 7.928 CG ROBOT BRZ BS 2’14.901 BS
5位 770 山田英二 8.318 CUSCO BS 86 2’14.752 BS
6位 10 吉田広樹 8.873 OTG TN滋賀 86 2’14.347 DL

Fastest Lap #1 佐々木雅弘 2’13.300(2/10)

 

ポイントランキング

Pos. No. Driver Point
1 34 佐々木雅弘 45
2 31 青木孝行 43
3 97 近藤 翼 33
4 88 井口卓人 23
5 770 山田英二 22
6 10 吉田広樹 9

(レポート:岡村神弥 撮影:石原 康)

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