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【試乗】CX-5は都会派SUVかと思ったら泥系グレードもいい! マイナー感ある2リッターNAエンジンもアリだった

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: 神村 聖

2L NAエンジンの4WDでも力感に不足なし!

 ところで、CX-5 20Sフィールドジャーニー 4WDを走らす前に、ちょっとした心配事があった。それは、2L NAエンジン+4WDとなれば、これまでの各パワーユニット(ディーゼルターボ、2.5L NA、現在はない2.5Lターボを含む)、駆動方式の試乗経験から、CX-5のなかではもっとも非力な仕様であるという印象であり、なおかつ車内には撮影スタッフ2名も同乗。そのうちのひとりは体重100kgの巨漢。それにカメラ機材が加わるわけで、総乗員+機材重量約250kg!! これでちゃんとした試乗記が書けるのかっ!! と思いつつも、アウトドアやキャンプに家族で出かけるのであれば、このぐらいの乗員+積載量もアリかな……と無理矢理納得しつつ、走り出したのである。

人間3人+カメラ機材を満載しての試乗となった

 だが、どうだ。マツダらしい、たゆまなき改良が施されたはずの2L NAエンジンは、CX-5 20Sフィールドジャーニー 4WDをスルスルとスムースに加速させる。かつての同グレードとは比べ物にならない力感で走り出たのだった。これまでCX-5はトルクに溢れる「スカイアクティブD」=クリーンディーゼルターボモデルが最良の選択、2L NAモデルは価格だけの価値……なぁんて思っていたのだが、考え方をあらためなくてはいけない……。

2L NAエンジンも改良を重ねて力感に不足ない

 しかも、車体弾性振動低減のためのNo.3クロスバー(車体中心を左右に走るバー)の剛性UP(スポット増しと減衰ボンドの減衰構造で振動を熱に逃がす)、シートフレームの捻じれ剛性をUP(シート締結面拡大、シート取付ピッチ縮小)。それに加え、シートの骨盤角度の最適化、サスペンションのばね、ダンパー特性の最適化といったビッグマイナーチェンジの効果も歴然。オールシーズンタイヤだから、直前に乗ったマツダ「CX-5 XDスポーツアピアランス」ほどのロードノイズの遮断(というか、発生)による静粛性やハイレベルでの操縦安定性は望めないものの、それでも静かに、爽快に、ストレスなく首都高速をクルージングすることができた。

静かに、爽快に、ストレスなくクルーズできた

 225/65R17サイズのヨコハマ・ジオランダーのオールシーズンタイヤ装着でも粒の荒いアスファルト、ゼブラゾーンのノイズは微小であり、サスペンションの見直しによるフラットに徹した乗り心地や快適感もXDスポーツアピアランス(FF)に遜色なし。これなら2L NAモデルを選んでも、動力性能的にまったく問題ないと思えたのも本当だ。

225/65R17サイズのヨコハマ・ジオランダーのオールシーズンタイヤ

新採用「Miドライブ」で本気のオフロード走破性を獲得

 もし、乗車人数や荷物の積載量によって、坂道などでパワー不足を感じたとしても、新型CX-5には「Miドライブ」という神器がある。スポーツモードにセットすれば、よりアクセルレスポンスに優れたパワーフィールを味わわせてくれるから、まず心配はいらないだろう。

「Miドライブ」スポーツモード

 そうそう、フィールドジャーニー専用の「オフロード」モードは、さすがに都会の試乗では試せなかったものの、試乗会場には特設のモーグルコースが用意されていた。ノーマルモードで車輪が浮いて空転しているような場面では、さすがに駆動力不足で前に進めない。が、Miドライブをメーター盤面がアースカラーに変わるオフロードモードにセットしたとたん、空転した車輪ブレーキをかけ、接地している車輪に従来の同モードより強い駆動力を伝えてくれるため、なんなく脱出できたのである。

「Miドライブ」オフロードモード

 しかも、誰もがわかりやすいひとつだけのオフロードモード制御が凝っている。GVCオフロードモード、および勾配とステアリング角度、キャンバーをセンシングすることで、山側(上り)方向ではアイドリングアップしてクリープを強め、登りやすく、谷側(下り)方向ではアイドリングダウンしてくれる制御によって、ゆっくりと安心して下ることが可能になるのだ。メーターを確認すれば、山側にステアリングを切ると、即座にアイドリング回転数がスッと上がるのが見て取れる(谷側にステアリングを切れば、逆の制御)。

モーグルコースでオフロード制御を試した

 CX-5史上最強の走破性を手に入れたフィールドジャーニーのAWDモデルは、従来のオフロードトラクションアシストをベースに、中高速領域(150km/hまで)のAWDトルクを増強したこともあり、日本の整備された道路環境においては、とくに高速道路の横風や大雨といった場面で威力を発揮してくれるに違い。「GVC Plus」などの効果とともに、悪天候下での余裕、安心感とともに、運転の疲れにくさに直結するはずである。

フィールドジャーニーのAWDなら悪天候下でも安心して走れる

 ということで、フィールドジャーニーはCX-5で楽しむシーンを大きく広げてくれるアウトドア志向の強いグレードとして、デビューから5年を経たCX-5に新たな魅力、商品力、そしてこれまでとは違う趣味、趣向のユーザーの獲得をもたらしてくれる存在であることは間違いないと思えた。年次改良、マイナーチェンジの域を大きく超えた今回のビッグマイナーチェンジが施されたCX-5は、マジにパワーユニット、グレードを問わず、今が買い時ではないだろうか。

フィールドジャーニーはフロントグリルにもライムグリーンのアクセント

CX-5 20Sフィールドジャーニーのスペック

■CX-5 20S Field Journey(4WD)主要諸元

〇全長×全幅×全高:4575mm×1845mm×1690mm
〇ホイールベース:2700mm
〇車両重量:1600kg
〇乗車定員:5名
〇最小回転半径:5.5m
〇エンジン種類:直列4気筒DOHC
〇総排気量:1997cc
〇最高出力:115kW(156ps)/6000rpm
〇最大トルク:199N・m/4000mm
〇燃料タンク容量:58L
〇トランスミッション:6速AT
〇燃料消費率(WLTCモード):14.0km/L
〇サスペンション 前/後:マクファーソンストラット/マルチリンク
〇ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク
〇タイヤ 前・後:225/65R17
〇車両本体価格:323万4000円

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  • モーグルコースでオフロード制御を試した
  • 人間3人+カメラ機材を満載しての試乗となった
  • CX-5フィールドジャーニーはアウトドア志向の特別仕様車
  • 静かに、爽快に、ストレスなくクルーズできた
  • 試乗するのはCX-5 20Sフィールドジャーニー(4WD)
  • フィールドジャーニーはフロントグリルにもライムグリーンのアクセント
  • 225/65R17サイズのヨコハマ・ジオランダーのオールシーズンタイヤ
  • 2L NAエンジンも改良を重ねて力感に不足ない
  • ラゲッジには防水仕様のリバーシブルラゲッジボード
  • フィールドジャーニーのAWDなら悪天候下でも安心して走れる
  • 「マツダインテリジェントドライブセレクト」=「Miドライブ」を新設定
  • 「Miドライブ」オフロードモード
  • 「Miドライブ」スポーツモード
  • シートにもライムグリーンのアクセント
  • 純正アクセサリーにもアクティブアイテムが多数用意
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