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「80点主義+α」はいまも生きている! 初代カローラの偉大さが改めて考えると衝撃的だった

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TEXT: 御堀直嗣(Mihori Naotsugu)  PHOTO: トヨタ/Auto Messe Web編集部

印象的な赤い内装も用意された初代カローラ

 たとえば、性能面では競合車のサニーに比べエンジン排気量を100cc大きい1100ccとした。そして広告宣伝でも「100ccの余裕」の言葉を使った。内装面では、白の車体色に赤の内装という華やかさを与えた車種も設定した。大衆車といえば、パブリカもサニーも、実用性を重視した装備だったが、高級車を思わせる赤の内装は、今日見てもハッとさせられる艶やかさがある。トヨタ・カローラの内装

 のちに、2ドアクーペを車種に加えるが、サニーが単にサニー・クーペと名付けたのに対し、カローラはカローラ・スプリンターという特別な車名を与えた。その後、カローラとスプリンターという兄弟車に車名が分かれるが、当初はカローラのクーペがカローラ・スプリンターであったのだ。

 2代目カローラでは、DOHCエンジンを搭載したレビンが登場する。高性能エンジンの搭載もさることながら、より幅の広いタイヤを装着するため市販車として前例のなかったレース車両と同様のオーバーフェンダーを装着して現れたのである。それは当時衝撃的な出来事だった。トヨタ・カローラレビン

突如として意表を突く価値を生み出すトヨタ

 ある時期、トヨタ車については80点という言葉ばかりが先行し、悪くはないが面白みのないメーカーとの印象が語られたが、機能や性能あるいは耐久・信頼性において時代の基準を満たし、それが80点という高い合格点を達成していれば大した製品だ。そしてまた、消費者を魅了する取り組みも行っていた。

 たとえば、かつてのクラウンの外観造形は、大胆な見栄えで歴史を重ねてきた経緯がある。初代セリカは、のちにスぺシャリティカーという分野を切り開くきっかけにもなり、購入の仕方でも消費者の好みに応じてエンジンや装備を選択できるようにするなどに挑戦した。トヨタ・セリカ

 初代エスティマは、それまでのワンボックスカーの概念を超え、エンジンを横に寝かせて搭載し室内を広くする試行錯誤を行った。それはミニバンが登場する前の時代だ。1997年には、世界初のハイブリッド車プリウスを生み出した。トヨタ・エスティマ

 そのように、トヨタはあるとき突如として意表を突く価値を生み出し、世に問うてくる。その原点は、初代カローラの「80点+α主義」にあるのではないかと思う。

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