絶対に契約しておきたい自動車保険の「弁護士費用特約」


交通事故の示談交渉を弁護士に依頼すれば
円滑かつ満足できる保証で解決できる

自動車保険の更新時期が近付いている人は、「前年と同じ条件」で更新するのではなく、もしもに備え価格(保険料)だけでなく、きちんと補償内容を確認することが大切。
とくに各種の特約(オプション)の選択は難しいが、そのなかでも絶対に契約してほしいのが「弁護士費用特約」。万が一の交通事故で示談交渉をスムーズに解決したいとき、弁護士を依頼する費用を保険会社が支払ってくれるのだ。

「弁護士費用特約(正式には弁護士費用等補償特約)」とは、交通事故の示談交渉にあたって弁護士を依頼した場合、その弁護士費用を補償(上限300万円までが目安)してもらえる特約。
別名、「もらい事故特約」とも呼ばれている。

駐停車中にオカマを掘られたりするような、被害者に落ち度がない(過失割合が生じない100対0)、いわゆるもらい事故の場合、保険会社は示談交渉はしてくれない。
なぜなら、保険会社の示談交渉サービスとは、加入者(被保険者)にも過失があり、事故の相手とどちらが何%悪いのか(過失割合)を交渉するときのみに行なう。

したがって、もらい事故では、加害者側は保険会社の示談交渉係=プロが対応し、被害者は自分自身という「事故処理のプロ VS 素人」という図式になる。それゆえ被害者の負担が大きく、保証に不満が残るケースも多い。

示談交渉をするとき、弁護士に依頼すればスピーディかつ満足した保証を受けることができるはずだ。
そのようなときに役立つのが、この「弁護士費用特約」だ。

「もらい事故」は自動車保険の賠償事故のうち、約3件に1件というデータがあり、この特約のありとなしでは、心強さがまったく違う。

もちろん、被保険者に過失がある事故で、被害者との示談交渉を弁護士に依頼したときの費用も保険会社に負担してもらえる。

弁護士が介入することで
示談金が増額するケースもある

さらに、日本損害保険協会の資料によると、街を走るクルマの15%は任意保険無加入とのこと。
こうした任意保険に無加入の加害者や損害賠償請求に応じない相手との交渉は、素人では困難を極める。
また提示された賠償額、過失割合に納得がいかない、示談交渉に時間をとられたくない、専門家に任せたい、といったケースでも間違いなく弁護士を依頼した方が負担が少なく、スムースに解決することができる。そのような理由からも弁護士費用特約を契約するメリットは非常に大きい。

また、交通事故の賠償金の計算基準には自賠責基準と任意保険基準、裁判基準の3種類があるが、保険基準と裁判基準では保証額が2倍以上違うこともある。
弁護士が介入すれば、当然、高額な裁判基準が適応されるので、示談金額が増額になると考えられる。

さらにこの弁護士費用特約は、利用しても保険等級が変わらず、翌年度の保険料は据え置き。
被保険者だけでなくその配偶者や同居の家族も補償対象になっていて、特約分の保険料も年間1000~2400円ほど。一ヶ月100円~200円程度ということを考えれば、迷わずつけておきたいオプションだ。

一家で複数台を所有している場合、1台に「弁護士費用特約」を契約すれば、ほかのクルマの事故でも弁護士の費用を保険会社に支払ってもらえることもある。契約の際に、保証範囲を確認して2重払いにならないように気を付けてほしい。

(レポート:藤田竜太)

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