W124にこの低さは邪道? エアサスとネオクラとの競演で得た旧車の新スタイル


翡翠のごとき艶と超低空スタイルで
往年の名車”BENZ 300CE”を美しく

ベースとなった300CEは名車W124のなかでも、最もスポーツ色の強いクーペスタイルが最大の特長。搭載エンジンは名機の誉れ高いDOHC24バルブユニットのM104型であり、滅多に中古車市場に出現しない激レアモデルだ。
定期的にムーブメントを起こすW124といえども、最近は状態の良い個体が減少しており、この時代の重厚なメルセデスを好む層ならば、目撃するだけで垂涎するに間違いない。そんな、古格あるモデルを自分好みにカスタマイズする。
ご登場願うはオーナーのFサン、BMW3シリーズ(E36)をほぼ自らの手でフルカスタマイズしてしまったプライベイターとして、カスタムシーンでは有名な一人である。
この名車に目をつけていた彼は、某中古車店にて即断に近いかたちで獲得したというから、いかに思い入れが強かったかが分かろう。メルセデスベンツ300CE、ネオクラシック、W124、アキュエアー、APガレージ素性良い一台をシンプルに磨くこと。
大阪府東大阪市にある「ファーレンオートカラーズ」でオールペンを施して外装をリフレッシュ。ポルシェ・パナメーラ純正クリスタルグリーンメタリックで上半身を、フーガ純正グレイッシュブロンズメタリックでサッコプレートを塗り分けた。この落ち着いたカラーアレンジがアダルトな雰囲気を高めており、とびきり上品に映る。まさしく絶妙のカラー選択といっていいだろう。
また、「アキュエアー」製エアサスやアーム関係の加工は自らの手で、最終的な微調整やアライメントなどは摂津市の足まわりのスペシャリスト、「APガレージ」に委ねた。なお、ハブやローターの加工、キャンバー角の洗い出しなどはすべて自身によるものだ。

最大限にこだわったのはホイール。W124“ポルシェライン”500Eを彷彿とさせる、ポルシェ用の『ロティフォームFUC』をピッチ変換にて履きこなす。このモデルを選んだところがオーナーが作り込んだ肢体の焦点であり、誰もが憧れた500Eを最新の様式美で再生してみせたところに彼の心意気を感じる。メルセデスベンツ300CE、ネオクラシック、W124、アキュエアー、APガレージ

エアサスによる超低空化と小径17インチ×たっぷりとしたリム幅、絶妙のキャンバー角で、最旬スタイルを獲得した300CE。美しい四肢っぷり。メルセデスベンツ300CE、ネオクラシック、W124、アキュエアー、APガレージ

USヘッドライトとUSマーカーに変更されており、手抜かりナシ。Fサンの好みを如実に知ることができるポイントでもある。メルセデスベンツ300CE、ネオクラシック、W124、アキュエアー、APガレージサッコプレートはフーガ純正グレイッシュブロンズメタリック、ボディ全体はパナメーラ純正クリスタルグリーンメタリックにて。絶妙の黄金比に支えられた上品な組み合わせ。メルセデスベンツ300CE、ネオクラシック、W124、アキュエアー、APガレージ

イヤラシく映るギリギリのところで調整されたキャンバー角。この試行錯誤が、300CEにイマドキ感を注ぐ。

また、内装に視線を移せばウッド部分にはオリジナルのツイード生地が貼り込まれ、エアサス制御用のコントローラーも美しくインストール。「ナルディの」ステアリングと球状のシフトノブは、懐かしさを覚えるウッド製をセレクトした。
オールペンとエアサス化という大技、原点回帰ともいうべきこだわりのホイールチョイス、繊細な作業の連続がもたらす小技息づく内装アレンジ。ベースが良いから映えるのではない、緻密に考え抜かれた計算尽くのアイディアが、この一台をこんなにも美しく魅せる。メルセデスベンツ300CE、ネオクラシック、W124、アキュエアー、APガレージ

センター部やインパネ部の純正ウッドパーツにオリジナルのツイード生地を張り込んで化粧直し。アイディア性豊かな個性的なアレンジ方法。

スリーポインテッドスター入りのウッドノブ。醸し出す雰囲気にとても似合う絶妙の選択といっていい 。ハンドルの「ナルディ」は時代感に見合う1本であり、シフトノブとの相性も抜群。
Fサンの奥様が製作したベンツマーク用の帽子とマフラー、遊び心が伝わる仕掛けも。

「アキュエアー」のエアサスコントローラーは、ドアスイッチ中央にマウントされており、使い勝手も抜群。時代感に合わないナビはグローブボックスへ収納した。

メルセデスベンツ300CE、ネオクラシック、W124、アキュエアー、APガレージ足元はポルシェ用P.C.D.130モデル、「ロティフォームFUC」で温故知新スタイルを演出。一世を風靡した500Eを彷彿とさせる憎いメイク。

メルセデスベンツ300CE、ネオクラシック、W124、アキュエアー、APガレージ

「アキュエアー」製エアサスを自らインストールして現代的な着地スタイルを300CEで実現。美しい設置ぶりも相まって、魅せる要素も稼げるアプローチだ。

プライベーターの手で見事に生まれ変わった一台は翡翠のような魅力を解き放つ。
翡翠は純粋、忍耐、知識などを象徴するパワーストーンであるらしい。いかにもオーナーにぴったりではないか。

 

[SPEC]
ロティフォームFUC(F9.5×17 R11×17)
トーヨー・プロクセスT1R(F205/45 R245/35)
アキュエアー・エアサスキット
ハブ/ローター/アーム加工
パナメーラ純正クリスタルグリーンメタリック×
フーガ純正グレイッシュブラウンメタリック全塗装
USヘッドライト/USマーカー
ナルディ・クラシック
ウッドノブ
内装各部オリジナルツイード張り替え