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チームタイサン 「電気自動車のレース」で記念すべき通算80勝目を獲得

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TEXT: 諸星陽一  PHOTO: 諸星陽一

1時間耐久レースで総合1位で優勝!
チームメイトもクラス1位を獲得

晴天に恵まれた2018年11月3日の文化の日、茨城県の筑波サーキット・コース1000にて、今回で24回目となる電気自動車の祭典「日本EVフェスティバル」が開催された。
ここで行われた1時間耐久レースに、SUPER GTなどに参戦するレーシングチーム「チームタイサン」が登場。チーム創立36年にして記念すべき通算80勝目を獲得した。

「日本EVフェスティバル」はさまざまなプログラムが用意されているが、なかでも注目されているのがコンバートEVと呼ばれるモデルが登場するレース。コンバートEVとは、すでにエンジン車として発売されているモデルのエンジンをモーターに置き換えた(コンバート)電気自動車で、じつに多彩なクルマが登場している。

レースは1時間の耐久で、規定の1時間でもっとも長い距離を走ったチームが優勝となるルール。クラスは搭載バッテリーの違いにより「リチウムイオンクラス」と「鉛バッテリークラス」に分けられている。

バッテリーや駆動用モーターの搭載方法はさまざまなケースがあるが、ミッドシップ2シーターのポルシェ916の場合は、リチウムバッテリー2個とモーターをエンジンルームに搭載。さらにリヤのトランクルームにバッテリー1個を設置している。

フロントのトランクルームには、バッテリーのほかシステム冷却用の発泡スチロールの箱に入ったドライアイス、バルクヘッドにコントロールシステムを搭載する。

午後2時にスタート時間を迎え、全車がグリッドからスタートしたかに見えた……のだが、グリッド上にスタートできないマシンが2台。さらに1コーナーにも1台のマシンが停止していた。レースは赤旗中断となり、コース上のマシンは全車ピットイン。動けないマシンは排除された。
協議の結果、レースはスタート時間に関わらず午後3時のゴールとすることが決定。スタートが可能なマシンは再びグリッドに着いた。リスタートの時間は午後2時14分。46分間の戦いが始まった。

この耐久レースの大きなポイントとなっているのが、レース中に5回のピットインと同時にドライバー交代が義務づけられていること。競技時間は短縮されたものの、規定のピットイン回数はそのままとなったため、チームはせわしないスケジュールでレースを運ばなければならなくなった。

スタート直後から多くのマシンがピットインするなか、ゼッケン「11(黄色のマシン)」のタイサン・ポルシェ916だけが走り続ける。ゼッケン「11」は、前半でリードを稼ぎ、規定ピットインは後半で一気に消化しようという作戦に出た。ラスト数分、あとせいぜい2周というタイミングで監督でチームオーナーの千葉泰常氏にステアリングを任せた。

コースに出た千葉氏、久しぶりのドライビングそして目の前の優勝に緊張したのか、スピンしかけてしまうが、リードを保ったままゴールした。じつはこの優勝。チームタイサンにとっては80勝目となる節目の優勝(総合、およびリチウムイオンクラス)となった。

レース後、千葉氏は
「国光、健二の両高橋選手のコンビで挑みJSPC(全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権)で初優勝したときからじつに36年で80勝ができました。最近はEVでないと勝てないけど、同じクルマでレースをやりづけるのはやっぱり意味があると思います。このEVレースで最初に使っていたポルシェ914は今は“タイサンCTSポルシェ”として中央自動車大学校の生徒が参戦(ゼッケン1)。鉛バッテリークラスでも優勝でタイサンが2クラス制覇となりましたからなおさらうれしいです。目指すはチーム100勝ですね」と語ってくれた。

ちなみに中央自動車大学校の生徒のマシン(ポルシェ914)は、フロントとリヤのトランクルームにぎっしりとバッテリーを搭載。いかにも重そうだが、搭載バッテリーのよってこれだけ違いがあるのだ。

 

 

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