高齢化が進む過疎地の救世主となるか 中国EVメーカーが日本向け小型バスを販売開始

高齢化が進む過疎地の救世主となるか 中国EVメーカーが日本向け小型バスを販売開始

地方の路線バスでの需要アップに期待

 過疎化によって、交通インフラが成り立たなくなっている地域が増えている。そして、もう一つの問題が高齢化だ。高齢者でもクルマを運転ができる人なら自力で通院なり買い物ができるが、免許を返納したり持っていない人にとって、交通インフラがなくなるというのは死活問題だ。そのような地域の新しい交通手段として期待されているのが小型バスの存在。今回、環境に配慮したEV(電気自動車)バスを「比亜迪(BYD)」が日本国内での販売を開始する。

 電気自動車(EV)世界最大手である比亜迪(BYD)の日本法人「ビーワイディージャパン(以下BYDジャパン)」は国内初の量産型小型電気バス『J6(ジェイシックス)』の販売を決定。2019年3月25日より先行予約を開始し、2020年春より納車を行うと発表した。『J6』はBYD初の日本仕様車で、航続距離は200km。日本国内の小型電気バスで最長となる性能を持っている。価格は1950万円(税抜)。2024年までの5年間で1000台の販売を計画しているという。中国BYDがEVバスを日本市場に投入

 このような海外からの電気自動車メーカーが進出してくる背景には、2030年パリ協定達成に向け、日本でもCO2排出量削減の取組として「環境負荷の少ない自動車の普及及び使用の促進」、「自家用自動車から環境負荷の少ない公共交通機関への誘導」を推進する必要があるからだ。しかし、EVバスは価格、航続距離、充電インフラ、充電時間など、事業化に向けてクリアする課題が多い。

 一方、65歳以上の家族がいる世帯のうち、医療機関までの距離が1キロ以上ある世帯が23%にのぼるといった、公共交通インフラの不足も指摘されている。大型路線バスや鉄道の届かない「地域交通の細分化」が求められているのだ。

 BYDジャパンは、以前より全国各地に電気バスの導入を進めていた。日本では量産化されていない小型電気バスを日本市場向け仕様に開発し、購入しやすい価格帯で提案することで、EVの普及を進めるわけだ。

 また、『J6』をベースに、自動化、VtoH(Vehicle to Home)、VtoG(Vehicle to Grid)、VtoV(Vehicle to Vehicle)の開発を進め、環境問題、高齢化による交通課題解消に貢献するという。


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