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2輪レース最高峰「Moto GP 」が日本の“もてぎ”に来る! 王者と若手の接戦に期待

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: モビリティランド、ホンダ、ドゥカティ、ヤマハ

チャンピオンの走りさえ変えたライバルの台頭

 いよいよ今週末10月18~20日の3日間、栃木県の“ツインリンクもてぎ”で、“バイクのF1”ともいえる世界最高峰の2輪レース、「Moto GP 日本グランプリ」が開催される。

 年間19戦のうち、第16戦目となる今回のレース。シリーズタイトルは、すでにホンダのマルク・マルケスが獲得(4年連続6度目)。期待されるのは、目覚ましい台頭を見せる若手ライダーはじめ、ライバルたちと王者マルケスが繰り広げる激しいバトルだ。

 今シーズンを振り返ると、ラストラップまで勝負が決まらない接戦が展開されるレースが数多くあった。例えば、第1戦 カタールGPでは、ここ数年タイトル争いを繰り広げている宿敵アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)がマルケスを制して優勝。

 また、若手では、第12戦 イギリスGPで参戦3年目のアレックス・リンス(スズキ)が今期2勝目をマーク。また、前回のタイGPでは、ルーキのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が最終周までトップを快走し、あわや初優勝というところまでマルケスを追い詰める。

 これらライバルたちは、いずれも“絶対王者”とも言われるマルケスと互角の戦いを演じ、最終ラップの最終コーナーまでどちらが勝つか分からない熱いバトルを披露。

 一方のライダーが最終コーナーでインを刺しトップを奪いゴールへ向かうが、それをもう一方がクロスラインで早めに立ち上がり、スリップを使いつつフィニッシュライン直前でトップを奪い返す……そんな映画の脚本家が好みそうな劇的なクライマックスシーンが幾度も展開しているのだ。

ルーキのクアルタラロが王者を追い詰める

 特に、今期初参戦のクアルタラロは、第3戦アメリカズGPで、MotoGPクラスの最年少ポールポジション記録(20歳63日)を達成。それまでマルケスが持っていた記録を塗り替えたことで、一躍脚光を浴びることとなった。

 そして、前述の第15戦タイGP。結果だけを見れば、このレースを制したマルケスは、今週末開催の日本GPを含むシリーズ4戦を残し早々にチャンピオンを決定したため、シーズンを通し圧倒的に強かったといえる。

 だが、内容的には、クアルタラロがギリギリまでマルケスを追い詰め、マルケスはわずか0.171秒の僅差でなんとか勝てた感じだった。

 クアルタラロが駆るヤマハYZR-M1は、タイGPより、これまで課せられていたエンジンの回転制限が外されたことが有利に働いたとの見方もあるようだ。

 だが、実はマルケスとの僅差の勝負は第13戦サンマリノGPでも行なっており、その速さは本物だ。驚異的な順応性の高さが、今週末の日本GPでどのように発揮されるのか、注目したいライダーのひとりである。

レースのスタイルを変えた王者

 このように、強さを増してきたライバルたちの登場は、レプソルカラーのホンダRC213Vを驚異のバンク角で操りながら走らせる、ディフェンディングチャンピオンであるマルケスのレース運びにも大きな影響を与えている。

 これまでのマルケスは、どちらかといえば“圧倒的な速さ”を追い求める走りを見せていた。ところが、今シーズンは、速さだけではなく、シリーズを通して闘いを俯瞰し、時にはトップでゴールできずともポイント獲得のため、なるべく上位で走り切る戦略を組み入れている。

 つまり、例年以上に「シリーズチャンピオンへの執着が強い」ことが伺えるのだ。

ドゥカティのエースも侮れない

 注目のライダーは他にもいる。昨シーズンからの流れから見ると、今シーズンにマルケスに絡めるライダーとしては、ドゥカティ デスモセディチGP19に乗るNo.04ドヴィツィオーゾと、スズキGSX-RRを駆るNo.42リンスが確実視されていた。

 とくに、ストレートで速いドゥカティの動力性能を活かし開幕戦で優勝を飾ったドヴィツィオーゾは、日本グランプリで2016年に2位、2017年には優勝を飾るなどツインリンクもてぎとの相性はいい。3年連続の総合ランキング2位もかかっているため意欲も満々で、2年ぶりに優勝する可能性は大だ。

 一方、2018年後半から速さを見せ始めたスズキのリンス。愛機GSX-RRの熟成もあり、人機ともにトップ争いができる環境に成長してきた。今シーズンは、第3戦のアメリカGPで(マルケスの転倒もあったが)初優勝を遂げ、ドヴィツィオーゾに続き現在ランキング3位をキープ。もてぎでも、トップ争いに加わる可能性は大きいだろう。

“生きる伝説”の走りにも期待!

 過去9回のワールドチャンピオンを獲得し、いまだに現役で活躍する“生きる伝説”、世界中に数多くのファンを持つヤマハのバレンティーノ・ロッシも、やはり注目ライダーのひとりだ。

 ヤマハワークスから参戦するロッシは、YZR-M1で今シーズンに参戦。搭載する1000ccインライン4エンジンの特性を活かし、コーナリングスピードを稼ぎながらマシンを巧みに操り、第2戦アルゼンチンGP、第3戦アメリカGPと連続で2位表彰台を獲得している。しかし、その後は失速し、現在の年間ランキングは6位。

 だが、どんなに苦戦していても、やはりロッシがサーキットにいるだけで、ファンが盛り上がることは間違いない。今回の日本グランプリで、ロッシがどんな活躍を見せてくれるのか、今から楽しみだ。

 レース以外でも、開催される様々なイベントも日本グランプリの醍醐味。とくに10月18日(金)、19日(土)の前夜祭には、なんとMoto GPクラスの全ライダーが出演し、サイン会やトークショーをはじめ、日本のファンとの交流を図る予定とのこと。最高峰クラスの全ライダーが参加するイベントというのも、レースファンにとっては堪えられない贅沢さではないだろうか。

  レース本来の面白さである「人が主役」のドラマを、例年以上に色濃く展開している今シーズン、絶対王者に挑むベテランやルーキーのもてぎでの走りは、きっと新たなドラマを魅せてくれるだろう。

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