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やんちゃ過ぎた昭和の「ホットハッチ」! 若者文化をリードした「初代シティターボ」という衝撃

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TEXT: 佐藤幹郎  PHOTO: ホンダ

ホンダらしいトールボーイの機能性と実力

 初代ホンダ・シティのコンセプトは「新感覚FFニューコンセプトカーライフビークル」であった。そこでホンダが選んだのはホンダイズムの根底に流れる「マン・マキシマム/メカ・ミニマム」という思想。乗員の室内空間を最大限に確保しながら、エンジンやサスペンションはできるだけ小さな空間に納め、居住性や低燃費、動力性能などを追求したモデルとしてデビューした。ホンダ初代シティの外観 当時すでにシビックやアコードで実績を積んでいたホンダが作り出した、現在のフィットのご先祖様にあたるこのコンパクトカーは、全長3380×全幅1570×全高1470mm、ホイールベース2220mm、エンジンはCVCCの直4OHCを搭載した。1231ccの排気量で、最高出力63ps/5000rpm、10.0kg-m/3000rpm仕様と、67ps/5500rpm、10.0kg-/3000rpm仕様の2種類を設定(商用車のプロは61ps/9.8kg-m)。燃料供給はキャブレター式ながら1カム3バルブだったことから高性能で、十二分の動力性能だ。ちなみに圧縮比は無鉛ガソリンで世界初の10を実現したとされている。

 車両重量は635~675kg。室内もちょっと高めのシート位置&アイポイントの高さから運転がしやすく、乗用車のシビック、トラックのアクティの中間、トールボーイのシティという室内高1175mmというほかにはない高さが生み出す視認性や乗降性の高さが売りであった。

世界初の1.2L FFハイパーターボ

 そして1981年10月の登場から1年、1982年9月に「やんちゃなホットハッチ」であるシティ・ターボが誕生した。ホンダ初代シティターボの外観 シティは経済性と多面性を売りにしたコンパクトカーであったが、燃焼効率が高いコンバックスエンジン(高密速度炎燃焼原理)をさらに高効率化を図ったニュー・コンバックスエンジンを搭載した。0.75kg/cm2という高過給圧ターボを、当時高性能な8ビット高精度コンピュータによる電子制御燃料噴射のPGM-FIによって、最高出力100ps/5500rpm、最大トルク15.0kg-m/3000rpmの高性能ぶりを発揮。66mm×90mmのロングストロークとファンネル型燃焼室によって、圧縮比はターボ化に合わせて7.5にまで下げられた。ホンダ初代シティターボのエンジン

 エンジン自体も大幅に設計が見直されて、新設計のピストンやクランクシャフト、チタニウム添加アルミ合金製シリンダーヘッドのほか、マグネシウム製ヘッドカバー(スチール製の3分の1の重量)を採用。また、国内初となるエンジン直接マウントの樹脂製エアクリーナーなども奢られ、シティ・ターボには新機軸が多数盛り込まれていた。

 サスペンションはフロント、リヤともがストラット式で変更はないが、新設計のプログレッシブ・コイルスプリングや中空スタビライザーを採用。ブッシュ類の剛性を高めたほか、クラス初となるHR規格の175/70R12スチール・ラジアルタイヤを装着した。ホンダ初代シティターボの外観

 ブレーキもクラス初となるベンチレーテッドディスク式を採用したほか、ブレーキパッドおよびリヤのシューには従来の石綿に代わっていち早くセミメタル・パッドを装着した。クラッチ荷重は30%の容量アップが図られたが、クラッチアシストのスプリングをやはりクラス初の採用としたことで、高性能でも軽い操作ができるようにしている。

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