「ヘッドライトのLED化」で知っておくべき5つの常識


かつては問題多発のヘッドライト用LEDバルブ
賢い選び方とHIDよりも優れている点とは!?

急速に増えてきているヘッドライト用のLEDバルブ。
大手メーカーだけでなく、いまや5000円ほどで買える安価な中国製など豊富にラインアップされる。
LEDは消費電力が少ないのがメリットだが、気になるのは以前から問題と言われている”明るさ”と”光軸”だ。
一見では明るく見えるが、実際に測定すると車検をパスできないことも多かった。また、光軸についても直進発光性が高いLEDだけに、正面から見れば明るいけど、少しずれると一気に暗く見えることも。
よって、LEDバルブといえば光軸を気にしなくていいフォグランプというのが、最近まで続いたのである。
そこで、ヘッドライトのLEDバルブ化を行なう前に絶対に知っておきたいポイントをご紹介しましょう。

 

熱対策されたバルブを選ぶべし

LEDの場合、もうひとつの悩みが熱による問題。発熱量が少ないと言われるが、それは発光しているLEDチップ自体のハナシで、長時間発光すればバルブ背面の基盤はかなりの熱を帯びている。
じつはこの”熱”がクセ者。LEDは熱くなると性能が落ちてくるという”熱損失”の特性を持つ。つまりは、発光時間が長く続くほど、熱の影響で暗くなってしまうことだ。
最近は、熱を効果的に放出するためファンやヒートシンクが装備されている。LEDバルブ背面のスペースを取るため、設置に困ることはあるとはいえ、冷却性を高めたバルブを選ぶのも重要ポイントとなのだ。

LEDチップのメーカーも考察すべし

LED化するのは、困難なことばかりと思うかもしれないが、徐々にこれらの問題が解消されたからにほかならない。
まず熱と明るさの問題。これはチップの進化が背景にあって、具体的にはCREE社製チップの飛躍的な進化がさまざまな問題を一気に解消したといっても過言ではない。なかにはHIDに匹敵する明るさを実現している製品もあるほど。
ちなみにCREE社は青色発光ダイオードの発明で話題になった中村修二氏が、非常勤研究員として在籍していたこともある最先端のLEDメーカーである。
光軸についても光りが広がる角度が他社製に比べて広く、光軸を作るのに有利に働く。すなわち、使用しているLEDチップのメーカーにもアンテナを張ってみるといいだろう。

LEDチップは数ではなく配列

バルブ本体に備わるLEDチップは、搭載される数よりも正確な配列が重要。
キチンと設計されているものは、クッキリとヘッドライトのカットラインが出るものが多い。
最近、車検では光軸の検査がハイビームからロービームとなり、左上への跳ね上がり具合をシビアに見られるようになっている。
よって、正確なカットラインを放つ製品を選んでおきたい。購入サイトのレビューを参考にするのもいいだろう。

 

HIDよりも優れている点は?

1.取り付けがカンタン
取り付けについても、HIDはバラストの設置やバッテリー配線など、スペースの問題やDIY難易度も決して低いとはいえない。一方のLEDはノーマルのバルブからコネクターを付け替えるだけ(下写真はバルブとコントロールユニットが一体式)。バルブ交換を経験した人ならば難なく取り付けできるはずだ。

2.瞬時に100%点灯できる
高電圧の放電によってガスを発光させるHIDに対して、LEDはチップ自体が光る。それゆえに点灯時の立ち上がりが早いのもメリットのひとつ。
パッシングもサッとできるのは、HIDには真似できないポイントでもある。

3.省電力で寿命が長い
LEDでバルブ切れというのは、一般的には考えにくい。よほど粗悪な設計ではない限り、球切れすることはないだろう。その点、HIDは電圧や接触不要など点灯しなくなるケースは、まだまだ数多い。

もちろん造りが雑だったり、それほど明るくないヘッドライト用のLEDバルブが存在するのは事実。
HIDには明るさでは勝てないこともあるが、トータルで判断すればヘッドライトのLEDバルブ化は、十分にアリだと思う。それでも不安がある場合は、フォグランプやハイビームで試してみるといいだろう。
(レポート:近藤曉史)

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